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Unlimited【ダンまち】

第79章 合一の先





フィン「…

それは…
(ごく)←唾を飲み込む

神によって、試練で調整されても?」

ケイト「結局は、何をするかはその人次第だって
神様は先読みしているだけだって言ってた

その上で…互いに、そのバランスを取れるようにって…」

フィン「仮に…操り人形にしても?」真剣←窺うように、双眸を真っ直ぐ睨視する

神の力で、力尽くで
と言葉を付け足した…

それにケイトは瞑目し…数秒の後、頭を振った


ケイト「そんなことしても同じだよ…(苦悶)

いくら操ったって、好きにし続けるだけの人達だから、
その責任を蔑ろにして、人に着せ続けるしか能が無いから、
仕方ないんだって」

フィン「……そうか」

項垂れるように、さも残念そうに、落ち込んだ声色で語った

ざわざわと賑やかな、はしゃぐ声までが聞こえてくる中で…
それは酷く対照的で、とても…見ていて痛々しかった……


フィン「ちなみに…シーソー
いや、呼び方を変えようか

天秤が壊れるとどうなる?」

ケイト「内側からグズグズに溶けて行って、世界も巻き添えにして枠組み以外全て消される
癌に染まった人達も、皆…助からない

全てを内側から溶かす墨汁だと思って
腐敗液だから

染まってない人しか助からない
それ以外は皆、溶けて消えてしまう

脅かしている訳じゃない」

フィン「そうなるんだね
ただの事実だと」
ケイト「うん」こくり真剣な表情

リヴェリア「お前が恫喝するような人ではないのはよくわかっている

尊敬している…(微笑)
心からな」瞑目微笑

ケイト「瞠目)!

(くす)
ありがとう…」微笑

周囲『デスゾンビ?』


ケイト「何か一つでも残ればいいんだけれどね
けれど…

何も残らないから」悲痛←窓から遠くを見つめる
『デスイーターかああああい!!!!』

ケイト「うん、本当にそこはそう思う
激しく同意」こくこく

フィン「はははっ^^;

誰も彼をも不幸にする、とはこの事だね;」苦笑
リヴェリア「そんな次元ではないんだが…;
どこからどう見ても;」
テロップ『同意見』こくこく


ケイト「要するに…癌ってのはさ…

自分の自己満足に人を付き合わせて、善だと染め上げて、悪を悪のままに積み上げて、自ら自壊してゆく
そんな人達を作り上げていく、善だと信じてくれる人達皆を爆弾にして消滅に導く疫病神なんだよ」


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