第79章 合一の先
ケイト「市民の家は王宮の周りのみに構えさせる
市民は宝だ、死んでも手を出させる訳にはいかない
絶対に」
フィン「語弊がある!!!;
だからと言って面倒という一言に集約させることは無いだろう!!?;
君はいつもそうだ!誤解を招くようなことばかり言って!!;
そんなだから「ぶっきらぼうで冷たいだけだと思ってた」とか言われるんだろう!!!?;」
ぐさあっ!!!!!←ケイトの胸を抉る
ずううううううううん
膝を抱えたまま、起き上がることは無かった
ケイト「………」
あ;そう言えば同じことを僕が桜の時に言ってしまった気が…;
でも出会いが出会いだったし、あれだったから、つい…いや、最初の時だけで;
ちゃんと接していく内にちゃんとわかっていったというか;
ほら、あの時は子供だったから;
しどろもどろになりながら懸命に弁明した
ケイト「私のどこがいいんだよ」ぶすーっ←眉間に皺を寄せながら睨む
フィン「真面目で一途で一生懸命な所、とか」
ケイト「本当にそう思ってるのか?(じとおおおおお))←眉顰め、じと目
一生懸命過ぎて空回らなきゃな(ふいっ)←そっぽ向く
はあああっ」嘆息
テロップ『一生懸命なのはいいこと!』ゆさゆさ
フィン「済まない;
気を落とさないでくれると…
いや、兎も角ごめん;苛立っていたとは言え言葉が悪かった;」
ケイト「………
謝るのは…こっちの方だ。
誤解されるのが嫌だから、怒ってたし、苛立ったんだろ?
それを俺が…」ごにょごにょ←膝を抱えたまま俯き口ごもる
フィン「ぽんっ)…←肩の上に手を置く
ふっ←微笑
君のせいじゃない。僕自身の責任でもある」
ケイト「ん…」
フィン「お相子、ってことでいいかな?」
ケイト「………うん」
やれやれ…
どうにか鞘に収まってよかったよ;(ほっ)
ケイト「癌だけどさ…」
フィン「ん?」
ケイト「今教わったんだ
光も闇も全部消えるから、光だけでも助けてやるんだって
だから、その為に消す過程は必要不可欠なんだって
要は…原初の神々が癌を消す作業は…『救済』、なんだってさ
自分で自分を消す魂、癌を、光だけでも生かす為の…
生き残らせる為だけの……
癌を戻せられれば、それが一番なんだけれど…その方法は無いんだって
本人が、自分で自分をそうするから、止められないんだって」