第79章 合一の先
リヴェリア「?」
眉を顰めるリヴェリアに…答えを言った
『はーっくしゅん!!!
?
風邪かな?』ずびびっ
違う世界のケイトだった
勿論、こちらのケイトも込み
フィン「全ての異世界のケイト…
男が多いから、彼と呼んだのさ」肩すくめ片目瞑り微笑
リヴェリア「勿体付けずに最初からそう言え」瞑目ふうっ嘆息
道中の内に、簡単に説明してしまおう…
シーソーで例えると
人の心は、時と場合によって善とか悪とか移ろい行くもの
固定化とは、秤の固定化
つまり、凝り固まり?
無理やり善側にねじ込む為に
悪を無理やり上に上げて、善に引きずり込もうとしている
でも悪は悪だから変わんない
で、繰り返す内にどんどん増え続けていく
でもそれを善だと凝り固まる
だから――善がちっとも増えずに、悪だけが鰻登りに増え続ける
結果、壊れると
ケイトに確認も兼ねて聞いてみた所…こう返ってきた
ケイト「シーソーで例えるとわかりやすい
悪が左、善が右
として
時と場合に応じて、比重は変わる、移ろい行くものだから
どちらに偏るかで、悪か善で分かたれる
ギッコンバッタン
こう動くのが平常時
固定化が完成
悪を善だと自分に都合よく歪めて固定化して、善に転げ落ちるのを待つだけで何もしない
悪を繰り返すばかりで、増える一方になる」
大きな荷物が左側に乗っかり、
それを(左側が)上になるように固定化して、転がり落ちるのを待ってる図を書く
ケイト「悪は誰でもする
要は、『善に転じよう』と動かないといけない
でないと始まらないんだ
『活かすこと、次に繋げること、繰り返さないこと』
そうすることで、悪は善に転じる」
悪(左側)の荷物を、善(右側)へと自力で持ち上げて運んで移動させる図
ふうーっ
と右腕で汗を拭く図も追加して
ケイト「善に転じることは、何も動かずには出来ない
悪を悪だという自覚なくして移動もできない
悪
善に転じようと動かない、繰り返す
善
次に繋げようとする、繰り返さない
固定化の「形(上辺)」は同じでも、『中身』が全く違うということだ
自分の思うように思えというだけで、何も動かない
次に繋げたり、繰り返さないようには決してしない
繰り返したまま、善だと思えと繰り返す
だから決して善にはなりえない
それが癌という完成」