第79章 合一の先
現界で消される場合でも、
現世で生涯を終えて、あの世で消される場合でも…
どちらでも、変わらず、等しく…前世も前々世も生まれ変わってきた全ての霊体が消される。
何回生まれ変わっていたとして…その全てが、人格そのものをも、消されてしまう。
だから…必死になって守ろうとしたんだろう。
守りたかったんだろう。
だが…それは違う。
決して、守るという行為には繋がり得ない。
だって……それは、全ての終わりを意味してしまうから。
癌の存在は、世界を消滅させることにしかなり得ないのだから…
だから…消すしかない。
消えるしかない。
癌を、癌だと認めないものも…神を、癌だと歪めるものも……等しく、全て消えなくてはならない。
判断が難しい内容ではあるが…簡潔に述べよう。
自分に都合よく歪められた善悪を、責任を持たないまま全体への無理強い(無尊重)をして回る、害悪そのものだ。
悪を善、善を悪だという歪める行為(癌化)、癌という名の固定化。
癌になれば、それ(癌化)を発するようになり、他の人々にまでさせて癌とする人災となる。
だから気付かぬまま…
「助ける為に取った行動ならば、責任を持たず、取らず、果たさずともいい」という「害悪」が、『善』だと歪められ、跋扈するように援助され、
『それを指摘し、危険性を訴えかけ、せめて責任を持って繰り返さないようにすべきだ』という『善の考えの主張』そのものをも、「悪」だと歪められ、排他し続けるなんていう所業が罷り通るようにまでなる。
そうなれば世界は終わりだ。暗転の一途を辿るようになる。
ここまで書いたらわかるだろう…
どれだけ罪深い行為をしているか
いや…どれほど、その存在そのものが罪深いか……
そして――癌が、決して止まらないことを
だから『手出し厳禁(捨て置きなさい)』という明文が通った
いずれにせよ消えるそれに手を出して、下手をすれば消える存在になるよりは…
ちゃんと、消えない(大事にするべき)存在を見て、そちらを大事にして、支え合って乗り越えなさい、と
その理不尽な皺寄せに、癌の存在に、負けないで生き抜いて、それから強くなろう、殺されないよう団結しよう、と
そう、僕等の中で取り決めが定められた。
『癌にならずに共に生きろ!共に癌と戦え!決して染まるな!』と記された