第13章 結婚式と初デート
フィン「ロキが知っててね^^;」
ケイト「そっか。神様だもんね。
街を作った人の名前がそのまま街の名前とされて、その子孫はこの首飾りをお守りとして託されてきたんだって。
まだお姉ちゃんとお母さんとで仲が良かった時、何度も話してくれたんだ。
でも…生みのお母さんが、生みのお父さんに殺されかけた時に…
最期に抱き締めて護ってくれて…「護れなくて、ごめんね」って…
事切れる寸前、この首飾りをかけてくれたんだ。10歳の誕生日に。
父親は殺されることがわかってて、八つ当たりみたいに母親と私を殺しにかかった。
最後に父親は街の人達に殺されたんだけどね」苦笑
フィン「なるほど。もらったタイミングはそこか…最後の最後で護ってくれたのか」
ケイト「お母さんもお母さんでいっぱいいっぱいだったんだと思うよ。
私にしか、当たれる場所がなかったから…」ぼそ
リヴェリア「最後の子孫に託したというわけか」
ケイト「死んでちゃ…意味ないよ。
生みの父親のせいで苦しんでたのも解ってる。
最後の最後まで6歳からちゃんと話せなかった。それだけが心残りで…」俯
アイズ「…」
ぽんっ
なでなで
僕らは何も言わず頭を撫でた。
ティオネ「う~む…団長、2番持っててもいいですか?」キラキラ
フィン「済まないが今回の遠征は僕とリヴェリア、第二級冒険者に渡そうかと思っている」
ティオネ「そんな…;」
フィン「強竜戦の時にはケイトに渡そうかと思っている。
扱いが一番よくわかっているのは、生み出した本人だろうからね。
状況報告が必要な事態が起こった時には、その都度必要性に応じてケイトへ連絡を促してくれれば助かるな」
ティオネ「わかりました!!」キラキラ
ケイト「…ティオネ、いい人なのに何で惚れなかったんだろう?
こんなに一途でいい人なのに」?
ロキ「はっきり言って本人の好みやろ」ずばっ
リヴェリア「フィンの好みはお淑やか、そして自分の『勇気』までをも奮い立たせてくれる存在だ。
お前ははっきり言って上品というよりは大人しい部類。
それに加え、はっきりと自分の意見を物怖じもせず伝える物言い、不器用ながらも真っ直ぐに在ろうとする心意気、
フィアナの件も加わって、余計に拍車がかかった。
お前そのものが、フィンの好みなんだ。疑わずに受け入れろ」ぽんっ
ケイト「…うん//」