第79章 合一の先
想いを殺されてきた側として、変わらぬ想いがあった
ケイト「ずっと殺し続けてくる人を、優しいなんてないよっ」涙
怨霊に向かって、涙ながらに言い放った
その想いは…ずっと、ずっと……実の父から与えられてきたものだった
灯油を掛けられ、眼前に火を押し付けられ
陶器を投げつけられ、眼前に破片の切れる部位を押し付けられ
お気に入りの椅子を壊され、破片を投げつけられ
いつ帰ってくるかもわからず、蹴り起こされるかもわからず、
全て自分都合で振り回してくる、人の都合なんて一切気にも留めない、
「子は親の所有物」と言い、正当化をやめることは一切なかった
ずっとずっと振り回され、何時如何なる時も合わせろと強要され、
自分の不始末も後始末も全て、自らの子に、妻に、全て着せるような人だった
俺が金を少しでも多く使う為に、お前ら1円でも減らせと…職場でのイライラや鬱憤晴らしの為に……
その為だけに、生きていた
生かしてやってるだけ感謝しろ
それが、実の父の言い分だった
誰が飯食わせてやってると思ってるんだ、誰が金やっていると思ってるんだ、誰が誰が誰が誰が誰が誰が
永遠に続く責め苦、だが世間体はより良く見せ、助けを求めるケイトを更に追い詰めた
優しい人に見えると、勝手な主観で噓つき呼ばわりされ、いじめられた
安心して寝れもせず、生きることも出来ず、ずっと苦しみも怒りも哀しみも痛みも全てを飲み込むことを強要され、
それでもなお理解もされず、聞いてももらえず、言うことさえも許されず、助けを求めることさえも悪とされた
助けを求めれば、母と姉にまで飛び火が及んだ
だから一生できないままでいた…
親にされたからやってやるんや!とまで言い出す実の父
だからこそ――あの想いを抱いた…死んでも、同じ想いをさせたくはない…同じ想いをさせて、平気でいられる人間に、なりたくはない
ケイト「自分の想いを折ってでも、
合わせようともしない人に、合わせようとしないでよ
そんな人の為にっ
(ふるふる)←唇震え
消えないでよ
死なないでっ!
守りたかったんじゃないのかよお
まもりたいから、おんりょうになったんだろ?
そうなってでも、まもりたかったんだろ?
罰なんか与えないよ
与えたりなんか、させるもんかっ
だから…消えないで!死なないでっっ!!