第79章 合一の先
合一の先――
そこはもう、予測がついている
Unlimited(アンリミテッド)―――
アンリミテッドとは、無制限(無限)を意味する。
ひょっとしたらかもしれないが…。
それをも遥かに超越している為、敢えてそう表記しよう……
『天の炎』の狙撃…
それは、結界同士で繋がり合っていた
水上都市オルガノ、精霊王の森にまで及んでいた
だからこそ――全ての、穢れた亜種の黒いリヴァイアサン、ベヒーモス、黒竜が皆共に浄化され、事なきを得た
ドロップアイテムも無事だ
だが…一つだけ変化があった
オリンピアが、軍門(神国)に下りたいと主張してきたのだ
それを難無く受け入れた
理由を尋ねてみたら…
ケイト「う~~~ん……←腕組み
恩義があるから」きっぱり
フィン「なら普通逆じゃ…?;」
ケイト「んっと……
要求を受け入れるって話。可能な限り
助けてくれたからには応えたい!出来る限りになっちゃうけど」
その言葉に異を唱える者はいなかった
誰も…大事な人を亡くした人にさせない為に戦ってる
その大願さえ果たせれば、それでいいのだと…
他に関しては随分と大雑把な気がするが…;
まあ癌の場合、限度を弁えなさ過ぎているから…あれに比べればどんなものでも幾分かはマシだろう
限度はあるが…
ケイト「殺した後、更に死者の想いを無視する…
それは…殺した後も、もう一度殺す行為
それも二度も三度も殺す
ならば敵だと思う外あるまい!」黒睨視
とのことだ
底冷えした声で…まるで、ケイトではないかのようにまでなっていた
誰かが乗り移っているかのように…
異世界の方々が激昂し、それでもなお八つ当たりしまいと平静を無理に装って、その結果こうなったとでも言うかのように
……うん;よくわかった
癌が、どれだけの気持ちを、想いを、命を、更に殺そうとしているのか
どれだけの人を、死者までをも、殺し、粗末に扱ってきたのか
居合わせただけの周りに気兼ねせず、迷惑を顧みずに、押し付けて、苦しめて回ってきたのか
ただ生きているだけなのに、その場にいるだけなのに、
まるで悪のように不始末を押し付けられ、酷い目に遭わせ続けた
だが…それを、つもりが無いからと、その痛みも、想いも、無いもののように扱われても困る
それではただの殺しだ