第78章 火の都
ケイトに触れる直前…それ(闇)は、無と帰した
纏わせたのはスタント・ゼロ――
向かってくる闇を、正面で風車のように光速で回し障壁とし
僕の槍、アダマスに触れた瞬間に、闇の攻撃という事象を無とした
それに少女が飛ばされた後、やや遅れて周囲から反応が返ってきた
ケイト「!フィン…ありがとう!」
サクラ「あの…←おずっ
フィンさん、ケイトさん、ありがとうございます」ぺこ
ケイト「いえいえー
私なんにもしてないし;」たらーり
フィン「気にしないでいい
今回のことは不測の事態だし、巻き込んでしまって済まない
だが……君達と関係が無いようでは無さそうだ」ちらっ←少女の身体から露出する光を見やる
少女「……」すくっ←よろけながら半身を起こす
サクラ「?」
黒鋼「!羽か!」
胸元から見える羽に、一同は愕然とした
モコナ「でもでも!波動を感じないよ!?
サクラの羽の!」
ケイト「そりゃここにいるのが本体じゃないからだ」
黒鋼「なるほどな
見てくれだけってことか」
モコナ「なるほど~♪」ぽんっ!←手を打つ
ケイト「その本体だけれど、防衛隊も侵入を防ぐので手一杯らしい
今から本体を呼び寄せて確かめるよ」
フィン「ケイト」
ケイト「?」
フィン「油断は禁物だよ?」
ケイト「うん…任せたよ?」
フィン「ああ」頷
動かない少女の霊体に触れ、神の力を送り込みながら呟いた
ケイト「我が名において命ずる
この者の本国への入国を許可せよ」
霊体を介して本体を呼び出し、胸をすり抜け手に取ったのは一枚の羽だった
モコナ「めきょっ!!・・
羽だー!」キラキラ
小狼「!すり抜けた?」
すり抜ける光景に、驚きを隠せずにいた
ファイ&モコナ『ねー♪』←空気読まないーズ、意図して読んでない時も
黒鋼「言ってる場合か!!;」
次の瞬間、サクラ達も含め結界で囲んだ
ケイト「補助ならする
霊体にも攻撃出来るように付与した
協力する約束だろ?^^」
黒鋼「当たると思って攻撃していいってことか」黒竜を睨む
サクラ「何で…ここまでしてくれるのですか?」
ケイト「?だって、心置きなく次の世界に行けないでしょ?
他の人に頑張ってもらって、労せず貰うだけってのも、されたら困るでしょ?
羽ってのも一つだけじゃないんだろうし」
『……凄い』