第13章 結婚式と初デート
スケートでの格好は普段通りだった。
つまりを言うと、普段から着ている服だったんだが…
椿が気を利かせたのか、白を基調としたコート、黒を基調としたズボン、白を基調とした靴に
見てすぐにペアルックだとわかるほど、『僕の服装にある模様』と全く同じ模様を刻み込んでいた。
ケイトの普段着と戦闘着、靴まで至る全てに対して。
椿は例のケイトの英雄譚を持っていて、付き合っていると知ったが故の行動だろう。
僕としては嬉しいのだが、ケイトはどこか恥ずかしそうにしていた。
フィン『堂々としてくれ。ペアルックぐらい、深く気にするものでもない。
人の評価なんて気にするな。自分の抱く正義を貫けばいい。
僕の隣にいることに自信を持て。
君はもう、僕の彼女だろう?』ぎゅっ
ささやかな仕返しも込めて手を握って言うと、ケイトはどこか自信を抱いたようで真剣な表情で頷いた。
意趣返しのつもりが励ましになってしまったようだ。
だが、自信のなったのならそれに越したことはない(ふっ)
そう考えを改めて、僕は笑った。
それがあったのが、今から4日ほど前のことだ。
ケイトの英雄譚が売り出されるよりも少し前、よくよく見ると傷が入っていたという戦闘着を椿に渡し
事情を知っているからか普段着まで寄越してくれと言われ、それは一昨日に返され、戦闘着は昨日に返された。
一昨日ラインが全く同じことに気付いて慌てふためき恥ずかしがる彼女を見て
僕はつい、そう言い放ってしまった。
まあ自信に繋がったのなら、それに越したことはない。
結局の所、今では全く恥ずかしがらないようになった。
神フレイヤに結婚式の時に指摘されたが、「夫婦だから!」と叫んで胸を張るほどまでに…
それが嬉しくもあった。
フィン「混浴が無いのが本当に残念だ」ぼそ
ケイト「?どうしたの?」
フィン「いや、何でもない^^;
今日はまだ冷える。湯冷めしないように気を付けて欲しい」
ケイト「わかった!」
フィン「7時に花火があるから、場所取りは5時半からにしよう。
これだけ混んでいるからね」
ケイト「うん!^^
じゃあ5時集合。またね!」微笑&手を振る
フィン「ああ」微笑&頷
元気良く頷いてから女湯へ入って行くのを見送った後、僕もまた男湯の中へと入って行った。
さて…アイズ達はどうするかな?