第78章 火の都

その想いに関しては同意見らしい…
始祖神とケイトから何度も何度も頷かれた

アルとディは変わらず熟睡中、ベッド脇に座ったまま話し合いは続く


フィン「不可抗力でやっているから、
合わさない、寄り添わない、周りが見えていない、と繋がっていく？

ンー……まだ、少しだけ踏み込まないとわからないかな？」

ケイト「簡単に言うと…「不可抗力だから、お前らの都合も想いもこちら色に染めろ」ってこと
その「歪み」の押し付けを、正当な行為であると、歪めた上で、また更に「やってる側個人の価値観」を押し付けているということ

だから、巻き込まれただけの人、それも子供が死んでいるのに
責めるのはお門違いだ、殺した人に言えって、口先だけばかりで謝罪もしなければ賠償もしない

たとえ認めたとして「悪かったって言っているだろ！」で終わり…

そして何の行為にも走らず、また繰り返している


悪かったと認めてから、どう動くかが肝心だろ？

始めの第一歩ではしゃいでるばっかりで
繰り返す気しかない


肝心の『繰り返さない事象』にどう繋げ、持って行けるか、どう励むか、その観点が欠けている
その中身のままだから、自分の主観に染まれと歪みを押し付けるから、人を粗末にする価値観を、苦しめて回る行為を繰り返し続けることを、一向にやめないから…癌に至る、至り続けることになる

その根幹を持ち合わせている限り―

たとえ――どんなに気を付けているつもりだとしても


悪いことだとたとえ理解したとして…肝心の本人が気にしよう、頑張ろうと、行動に起こせてなければ何にもならない」
始祖神『そう！そこよ！！』

拍手喝采
創世神としてもだったらしく、複数の念までもが一気に伝わってきた


ケイト「…死者の立場に立って考えてみて？

一方的に殺されて、一方的に死を押し付けられて
そこには『一方的に巻き込まれて殺された側』の意思なんて、都合なんて、ひとっつもなくって…
生きたかったのに、殺されたくなんか無いのに、居合わせただけで急に急で殺されて…
その想いに…何一つ合わせてくれなくて、寄り添ってさえくれなくって……

殺した側は、「癌」は…逮捕もされずに、笑ってて…何の処罰も受けずに、また繰り返している
範囲も規模も増大させて…また一方的に死を押し付けて、苦しめて回ってる…
必要だからって…仕方ないって……