第78章 火の都
本当に聡明だと思う
そう、思わずにはいられなかった…
君はいつだって…自分一人が満足する為、なんて理由で動きはしなかったし…
何より……それで…助かったことが、哀しいことにさせない為に動き回っていたから
後に死人が出れば、助かった人が哀しむから…
私一人だけ助かったって何の意味も無いと、身を持って知ってしまっているから……‥
そこがいいんだ
だから惚れたんだ…君自身に……僕に、自身のちっぽけさを教えてくれた君だから
そんな自覚は無いだろうけれどね
そう思いながら、瞑目し、笑みを浮かべながら一つ息を零した
ケイトは唖然としているようで…
即座に切り替えて唇を何度も何度も奪い出した
………マシンガン?;
そう思わせる程の、それ以上の勢いで
しつこいぐらいに、何度も僕の首と頭を押さえ付けながら奪い続けてきた
フィン「ふふっ^^
そんなに押さえ付けなくっても逃げないよ?」くす
ケイト「逃がさない!!」ふんすっ!!
憮然といった様子で、それでも逃がさない!と言い張るケイトに…僕は笑った
笑い掛ける中…見つめ合っている所に、ある言葉が耳に刺さった
アーニャ「まぁ~た二人っきりの世界ニャ」じと目
リュー「いい加減慣れなさい(嘆息)
いつでも付き纏うことです」黙々食事中←目もくれず
アスフィ「そうですね、絶対に場も空気も見てくれませんので」リューと同様、瞑目
リヴェリア「そうだな…いつになったら出来ることやら」嘆息←瞑目し嘆く
アーニャ「永遠に出来ないニャ」きっぱり
アイシャ「はっはっはっ!言えてるねえ^^」
椿「全くだ!^^」かっかっかっ!
アイズ「ずるい…」むすーっ←フィンを睨む
ティオナ「後でいっぱいやろ!^^」ぽんっ←アイズの肩に手を置く
………;
やりたくないんだが…;
正直言って、一秒たりとも
酷い言い草だな…なんて想いは呑み込んでおいた……
まあ…
独占してる訳だし、ね?^^;
ケイト「あれ?ヘルメスやヘファイストスは?」
フィン「ヘファイストスはヘルメスを介抱していたよ
ほら、船の上空の水の膜に押し付けられるぐらい吹き飛ばしていただろう?」
ケイト「あー」
フィン「そろそろ来る頃じゃないかな?」
ケイト「差し入れ持ってこ」
その直後、食事を手に持って行った