第78章 火の都
何を受けても、減らすこと、繰り返さないことへ努めない
正しいと凝り固まることばかりに執心した結果、
繰り返し増やし続ける事態へと繋がる一方となる
簡潔に言うと…減らさず繰り返す「精神性」が、「闇の在り方(癌)」なのだと思う……
異世界でも…君は変わらずに、叫んでいた
ケイト「過去は変わらない
それを受けてどうするか、一番重要なのはそっちだろ
背負うこと、繰り返さないこと、少しでも減らすことが肝心!
何でもないことのように扱って、繰り返して、変わらない残念な人!
それが癌」
フィン「慧眼…だね」
ケイト「形<中身!本質!!
前も後ろも横も!どっちだっていいんだよ!
そんなの人によって変わるだろうが!!
形にばっかり囚われてるから成長できねえんだよ!!
自分で自分をそうやってんだよ!!
形にばっか拘って、中身を疎かにするから癌になるんだろうが!!
一生やってろ!!付き合い切れねえ!!!
勇気ってのは!そうじゃねえだろ!!!
出したり引っ込めたりするもんじゃねえ!
少しでもいい方向にって、踏み出すことを言うんだろうが!!
踏み止まることを言うんだろうが!!!
無闇矢鱈に闇雲に走りゃあ勇気です!万々歳です!?
ふざけんな!!!!馬鹿にしてんのか!!!!
くたばれ偽物おおお!!!
何でも自分の好きにする
人も手段も何も選ばない
そんなものが!勇気で!!正義で!!あって堪るかあああああ!!!」
形は変われど、違いはあれど…本質は変わらない
大事なものなんだ
そう想うことが大事なんだ
それを忘れて、減らそうともせず、繰り返しても何も痛まなくなり、正しいとまで思えるようになるから、罪深いんだ
それを…君から教わったよ、僕(滅神)は(ちらっ)
水の膜に船ごと覆われる中…ケイトを見やる
始祖神が、君の魂に飛び込み
滅神もまたそれを追って、僕の魂に飛び込んだ
今では…その理由が、よくわかる
決して離したくない相手…離れたくない相手……誰よりも大事な、大事に想える――大切な人(存在)←ケイトが満面の笑みを浮かべ、手を差し伸べる姿が浮かぶ
フィン(愛しているよ――ケイト
君を――ずっと
どんな君も―――その、全てを)ぐいっ
ちゅ
変わらずはしゃぐ君を…僕は肩ごと抱き寄せ、唇を奪った