第13章 結婚式と初デート
ヘルメス「《クリエイト》を発現させたのはゼウスの孫ヘレイオスと彼の子孫ケイトだけなんだああああああ!!!」
そう恍惚とした笑みを浮かべながら叫ぶヘルメス様に、当日はしっかり監視を強めなければと思うばかりでした;
彼女の英雄譚を見ながら「サインをもらわなくては!」とはしゃぐヘルメス様を尻目に、私は溜息を零すばかりでした。
今日になってやっと買えたと思えば、その矢先に叫ばれてしまいました。
ケイトの【英雄(ヒーロー)】という二つ名と共に
4月9日、遠征5日前の15時頃にケイトの人生記録が英雄譚として書かれた本が売り出されました。←242ページ参照
(フィンの時系列(395~398ページ)には書いてない)
街の名前が公となり、作中で使われた魔法とスキルの名が明かされたそれは一躍有名に。
【勇者(ブレイバー)】と【英雄(ヒーロー)】は付き合っているという情報もまた公認のものとなりました。
今日結婚したと号外されていましたが、それは置いておきましょう。
結婚祝いとして見送りの時に何かしら送るべきでしょうか?
それはともかく、今日日までケイトの英雄譚が書かれた本は売り切れ状態が続いていたのです。
そして今日!やっと買えた!!
一人一冊までという制限を経て、ようやく!一日千秋の想いで!!
今日の9時から売り出され、僅か数分後に売り切れる有様の中で!!!
だと言うのに、ヘルメス様と来たら!!(わなわな)
売り切れた状況だからか「見せて見せて」と奪い取るや否や、先に読み終えるばかりかまだ街の名前しか読めていないというのに盛大なネタバレを!!!(イライラ)
何時間にも渡って並び続けて!!
やっとの思いで買えたものだというのに!!!!
決めました。もう一発くらい殴りましょう!
ごすっ!!
ヘルメス「へばあっ!!;」
時間帯にして、ケイトとフィンがスケートを楽しんでいた頃のヘルメス・ファミリアホームでのやり取りであった…
ヘルメス「何で殴るんだいアスフィ!!;」
アスフィ「自分の胸に手を当てて聞いてみなさい!!馬鹿!」ぷりぷり