第77章 新時代の幕開け
自分の好きに何でも都合よく捻じ曲げるのが、一方的に無理に押し通すのが、癌
出来てない
全然――っ
出来てないよ(つー)←涙が一筋頬を伝う
私は――――
誰も、救えてない――っ(ぼろぼろ)←滂沱の涙が落ちて行く
救える方法があるのなら、
誰か、
誰か、教えてよ――何とかしてよ
今にも崩れ落ちそうになる君の心に、変わらぬ根底に…
だからこそいいのだ、と、僕は言ってしまった
心底、そう感じたんだ
だって――――大事に想えている証だから
大事でないのなら、何でもないのならば、
そもそも、最初からそこまで悩まない
気にせずにいればいい、気負わず、笑っていればいい
そんなことぐらい――
出来るはずもない
そんなことさえも出来ない君だから――笑い飛ばせない
消えていくそれを、消え行くそれを、黙っていられない君だから
悩んで、傷付いて、泣いて、悔やんで、哀しんで、痛んで――
そんな君だから、いいと思うんだ
何度でも―――――
ああ――だから――――
君は、始祖神なんだな
その根幹、近しい素質を持って生まれて来たし、そう完成したのだな
と、ふと、そう感じた
きっとそれは――『創世神の心』であり、『大事な根幹』だから、と
何より大事な根幹、すなわち魂、主人格…意味がわかった気がした
最も重要な役割を担うには、それ相応の責任感と行動力が必要となる――
間違えればそれを認める責任感、次に生かそうと出来る手腕、すなわち行動力
そして――その中で一番大事な根幹は、『全てを愛そうとしてしまう心』にある
『捨て置きなさい』←3604,3634,3931,4064ページ参照
あの言葉の真意は…
本人の生きたいように、生かさせなさい
たとえ止めようが何をしようが、「本人の勝手にする」から
「それ」に縛られること等ない
構うな、関わるな、許すな、放っておきなさい
世界を守ることも、染まっていない人を守ることも、私がするから
だから――あんたは幸せになりなさい
……………
そういう所だろう。
君も、始祖神も…
どちらも、本当に……
そう(人の幸せファースト)なんだから――っ(涙)
涙が不意に止まらなくなった
だが…その想いは皆、同じだったようで……溢れ出る涙を、誰もが止められずにいた