第77章 新時代の幕開け
ケイト「ああ、放っておくしかない
そっとしておくしかない
それでいいんだよね…?」
フィン「ああ。
それこそ、君自身が決めることだろうけれどね」
ケイト「うん…
それで人や事情のせいにして、言い逃れに使うのが…「癌」」
フィン「そんな感覚なんて…それをして平気でいられる感情なんて、理解できない方がいい
出来てしまったら、それこそ癌だからね」瞑目&肩すくめ溜息
ケイト「うん…
「癌」とは「歪み」…
「歪み」とは…「悪事」を、善だと「正当化」する、「自分に都合よく捻じ曲げる」行為
「自分の後始末や罪を人へ着せること」をも、仕方ないと、正しいことだと「歪める」行為
「歪み」を「押し付ける」とは…「癌に都合よく捻じ曲げる行為(歪み)」を、「人へ押し付け、歪めるよう求める」行為
「癌」の域に達するのは…同じ「過ち(悪事)」、「歪み」を「繰り返す」行為を経て、「癌化(歪み)」を振り撒く「癌(墨汁)」へと至る
後始末を自分でしない人、繰り返す人が「癌」
後始末を自分でする人『兼』繰り返さないよう努める人、が『神』
癌ではない
私は…本当の悪を知っている
一番の悪は…悪いことだと認めないこと、繰り返すことだ
それが「闇」だ
「癌」なんだ」真剣
そう、遠くを見据えた…
ケイト「にしても…
カッコいいと思われたくてやってるんじゃないんだけどなあ」
フィン「知ってる」『知ってる!』
「だからいいの!」
癌とは正当化病だ…
人間とは皆、勝手なものだ
だが…勝手が過ぎた
繰り返し続けた結果、消された
異世界で…
ケイト「辛いからなんだよ!?
避けれるもんを避けようともしないのが、そんなに素晴らしいのかよ!?
苦しくて仕方ないのを無視して、繰り返して同じ想いをする人を出し続けるのが!それを避けようとも思わないのが、正義か!!?
人を!状況を!出汁にして!今度は何をやり続けて善だって捻じ曲げる気だよ!!?
今度は誰を、同じ想いにさせる気だよ!!?
帰る場所を奪い、帰りを待つ大事なものを奪い(殺し)、自分だけ守って!人のは奪って!!
国を滅ぼして組織を滅ぼして無関係な人を殺して、今度は何を――何をっ!!勝手にやろうとしてんだよおおお!!!!?
勝手過ぎんだよ――!!!!」
滂沱の涙を流しながら、懸命に癌の横暴を止めた