第13章 結婚式と初デート
フィン『なるほど。
確かにそれを聞いたら、僕も興味を唆られるね。
あいつらの顔を見てみたい。そう思うのもわかるよ。
人を自殺に追い込むようなことをして笑ってられるんだから。
そして自殺しなかったことに助けられていながら、それを自覚もしない』
リヴェリア『自殺にまで追い込んだ人間として後ろ指を差されなくて済むよう取り計らったのは、その他でもないケイトだと言うのにな』溜息
フィン『そもそもその可能性も鑑みて踏みとどまったんだろうね。あの様子から察するに。
その臨界点を超えさせたのが他ならぬ加害者だったというわけだ(溜息)
人の優しさにつけこんで、挙げ句の果てにそうされるのが当然で、普通だと思い込んだ。
それが彼女の優しさだと気付かないまま、平然と傷付け続け、傷付けた後はヘラヘラ笑ってる…
あんな奴等に弁明なんて、僕には一切させたくないね』肩すくめ嘆息
リヴェリア『私としても同感だ。些か度が過ぎている』嘆息
ケイト『自殺した方がいいのかな?』ぐすん
リヴェリア&フィン『そんなことを言うな』
リヴェリア『私もフィンも十分救われている。
私達もお前を救いたい。アイズも気にかけていたぞ?』
ケイト『え?』
フィン『心配していたね、そう言えば。
ケイト、あんな奴等にとらわれる必要はもうないよ。
あいつらは…君の悪い点しか見ない、評価もしない。
いじめっ子らが施設送りにならないよう、たった一人でも頑張った。
最後の最後まで生きてくれていたからこそ、僕らは出会えた。
その事にだけは、感謝しよう』
ケイト『…うん』こく←泣きそうな声
リヴェリア『人が苦手なら、私達が払拭すればいい。大丈夫だ。
お前の優しさは、ここにいる皆が知っている。
知らないのは…お前を理不尽に扱い続けた連中だけだ。
ありのままのお前でいていいんだ』なでなで
ケイト『ん…ありがとう。落ち着いた』ぐすっ
涙を拭うように頬を撫でてから頭を撫でたリヴェリアに、ケイトは僅かに笑みを浮かべた。
その時に若干嫉妬が芽生えたが、ここで空気を壊すようなことはしない。
我慢だ。