第77章 新時代の幕開け
それを見て…より一層、愛おしく思った
愛おしく感じた
そうして、唇を交わし合おうとした瞬間
コンコンコン!
「そろそろ入場の準備を!!」
扉越しに、そう声を掛けられた
フィン「やれやれ…間が悪いったら無いね^^;」
ケイト「惜しい!;」ギリッ!
フィン「ははっ^^
続きは…また今度」ひそ←囁き掛ける
ケイト「!//」ぽっ
フィン「ふふっ^^//」
うつったのかな…
頬の紅潮が止まらず、高揚の抑えも効かなかった
だが…悪くない
不思議と、そんな気分がよぎった
くす←不意に口角が上がり、笑みが零れ落ちる
フィン「さあ、行こうか?」手を差し伸べる
ケイト「うん!」大きく頷き、その手を取る
「神国王、神国王配、入場です!!」
数多の拍手と共に、赤いカーペットの上を通って挨拶をした
が…ケイトは緊張がちがちモードに入ってしまったようだ
ぶふっ
うん…(ぷるぷる)
可愛いんだけど、頑張って…
ああ、いるんだね?
わかるよ?
わかるけど…ああ可愛い^^(くすくす)
くっくっくっ^^←腹抱え笑う
笑いが込み上げては止まらなかった
気楽にね?
そうひっそり耳打ちし、言い聞かせ、辛うじて緊張を呑み込ませた
こくこく←二度頷
何とか挨拶を交わしていた
大丈夫かな?
微笑し見守る中…
武器が無いと交渉の席にもつけない
と、その周囲で愚痴を零すものがいた
おや…聞こえるように言っているようだね
無視無視、と促がした
武器は自分から動いて作るものだ、何の売りも出来ないものは滅びていくしかない
無い無いと訴えるだけの無いものねだりでは、一方的なタカリ(寄生虫)という関係にしかなり得ないのだから
自身にとっては無いつもりでも、他者からすればあるというのは、実はよくある話だ
自身のことを分析し、相手のことを分析し、強みに変えて行けばいい話なんだが…
そこへ目が行かない部類もままいる
恵まれていると感じている人が、自分より恵まれていないなんていうのだってざらだ
一見したイメージだけで決め付けること程、身にならないことは無い
あくまで自分の中のイメージ像だからね
癌というのもそれ、偏った見方により発生する
殊更…人のせいにしてばかりで何もしないなんて部類は(お手上げ肩すくめ)