第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
夢の中――ケイトの想いが、伝わってきた
人間なんかって思ってた
心の奥底でずっとくすぶってた
ずっと怖かったんだ…
いつか、傷付けてしまうんじゃって
でも…
皆がいてくれた
お陰で、私は、立ち向かう勇気をもらった
立ち向かって、その認識と戦うことができた、変わることができた
皆がいてくれなかったら、
皆との時間がなきゃ、
きっと、私は…今も変わらず、心の奥深くで、人間なんかって、ずっとずっと思ってたはずだったんだ
それが…
すっげー、大事な時間だから…
その時間も、可能性も、否定したり、奪いたくなんかはないんだよ…←俯
乗り越えた過程も、時間も、皆も、(きゅっ!)←左手を胸の前に出し拳を握り締める
大事な、掛け替えのない宝物だから――っっ!!(きっ!!)←真剣な表情で、真っ直ぐに前を見据える
その言葉に…凄く、納得がいった
全員に優しい理由
可能性を諦めない理由
皆の為なんだ、一人も欠かさない
人それぞれに、ペースはある、歩みも異なる
学ぶべき領域も、部分も、階層も、経緯も、価値観も、何もかもが…
神でも、一人で完全な存在ではない
だからこそ補い合える
一人では生きてはいけないのだから
私は…本来、いないはずだった←心細そうな顔で微笑む
消されるかも←不安そうに俯く
「誰がさせるものか!!」ぎゅっ!←腕の中に閉じ込めるように抱き締める
でも神様は
「神様がどう思おうがあなたがどう思おうが関係ない!!
あなたがいない人生なんて――っ!考えられない!!(ぽろぽろ)
何より―――
僕がっ―
耐えられない――っっ」
涙がとめどなく溢れては止まらなかった
「じわっ)
…私もだよ…
お前達と過ごす時間が、すっげー楽しいんだもん
やめたくないよ
もっと――一緒に居たいよ(ぽろぽろ)←滂沱の涙が零れ落ちていく
生きたいよっ」超小声ぽつり
嗚咽と共に、掠り声が響く
生きて行こう…終わらせたりなんかはしないから
僕が――守るから
そう、言葉を紡いだ
その矢先、唇を奪ってきた
急に顔を近付けて、咽び泣いたまま、嗚咽を上げながら、
僕の唇に吸い付いて、離れ、再び引っ付き、今度は…離さなかった
ケイト「一生――ずっと、傍にいて
心、寄り添って、傍、居てくれたら、何も、要らないから