第13章 結婚式と初デート
ケイト「今思えば…オッタルとの戦いも『冒険』だったかなあ」
フィン「そうだね。
当時は身体能力的にはLv.6並みだった。
それが帰る為にオッタルへ臨み、ホワイト・ノヴァをドラゴン・ソウルへと昇華させて勝ち、Lv.7へとランクアップした。
本来なら勝ちえないそれに、君は恐怖を捻じ伏せて臨んだ。
傷付けることへの恐怖、強者への恐怖、その全てを勇気に換えて
魔力を必要以上に体内に凝縮させ、全力を超える全力をも引き出し続け、あのオッタルと互角以上に渡り合った。
逃げられない程の実力者、それに逃げず勝ち得たからこそのものなのだろう。
…で、何で今その話を切り出したんだい?^^」
青空の下で、僕はケイトへ尋ねた。
ケイト「いや…(かっ!)
これもまた『冒険』だ!!」がくがく
フィン「滑れてないけど?^^」
ケイト「未経験なんだからしょうがないじゃんかあああ!!;」
両足を震わせながら立つことだけに意識を集中させているケイトを前に、僕は笑いながら引っ張っていた。
フィン「ほら。腰が引けてる」くいっ
ケイト「ダメ!;倒れる!!;倒れるー!;」がたがた
フィン「震えてないで足を動かす」ぐいぐいっ
ケイト「ひぎゃあああああ;」がくぶる
足を動かさせると悲鳴を上げ、いやいやと首を横に振りながら震えを増させる一方だった。
やれやれ。最初がこれでは先が思いやられる^^;
時刻にして9時30分、スケートリンクに入ってから2時間無料で滑らせてもらうことになった所だ。
正確には9時15分にスケートリンクについてはいたんだが、そこで滑る為の準備に色々と手間取っていた。
設置されたロッカーの中に館内着の浴衣も含めて全ての荷物を預けて入れただけでなく、初心者の為のサポーターを付けていたことも要因にある。
ケイトはどうやらスケート自体、人生で初めてらしく…氷の上に乗ることでさえ怖がっていた。
さて…気付いているんだが、そろそろ気付かない振りはしなくてもいいかな?^^;(引きつり笑い&汗)
ティオネ「ぐるるるるるる・・」黒睨