第75章 神器、覚醒
まだ――先があったのか
いつも――教わってばかりだ
名を付けるなら――そう
【ジ・オール(森羅万象)】
リヴェリア「……森羅万象、だと?;」
オッタル「ギリッ!)
また――先を越されるのか」悔し気にケイトを睨視
【ジ・オール(森羅万象)】
存在するだけで空間を歪曲させ、『陽炎』の如く『無限大の力』を常に身に纏い、ありとあらゆる現象全てを無に帰す『理そのもの』とさせる
武器や防具は要らない、要るとすれば『身一つ』のみ
『我こそが森羅万象なり』
見た目の変化
・神紋が『額の紋様』のみ
・眼球と口内のみ『発光』
・『陽炎』が身を包み込む
と、いった所かな?
さて――どう止めたものか、ンー
ガレス「お主も手を貸さんか!!;」
考えあぐねていると、唾を飛ばされた
ケイトに難無く、全ての力を身一つだけで無効化され続けているんだ…
さぞかし心許ないだろうし
うん、あの反応も当然のことだろう
フィン「ンー…よし!」
散々逡巡した後
腹が決まった
と同時に、行動に移した
槍の構えを解き、神器を再び魂へしまい
両腕を拡げた――
あの時のように――←736ページ参照
攻撃をする気は無いよ――
そう、伝える為に
あの時と同じく、笑みを浮かべて――
フィン「ケイト――僕がわかるかい?」微笑
慈しむように、声色が響く
戦場とは不釣り合いな音
だが、それは――
ケイト「…」ぴたっ
止めるだけならば、十分だったようだ…
フィン「済まない、神水シグマ…
ケイトの意識が戻っているのなら、主導権を返してもらっても構わないかい?
僕等は――ケイトを傷付ける意思はないんだ
これは…ただの避難訓練だからね?」片目瞑り笑い掛ける
ケイト「………
(目を瞑る)
…あれ?」ふっ
力の奔流が瞬く前に消えた――
『ほっ』
固唾を飲んで見守っていた全員が安堵の息を漏らした…
ケイトからの説明によると…
共鳴融合は体外での発現、比率は数百倍
覚醒融合は『体内』での発現、数百『乗』倍で無限大
「下手すりゃ世界中にまで影響が強く現れる可能性があるから危険、余波もあれだし
何も傷付けるつもりが無くてもこれだよ?←足元指差す、地面がバッキバキ
とんでもない破壊衝動に身が駆られるし、扱いが難しいんだ」
とのことだ