第75章 神器、覚醒
僕もまた――準備を終えていた
神器は常に融合状態にある
共鳴融合とは――
『自らの魂が発する『神の力』』と、『神器が発する『神の力』』とを、文字通り共鳴させ合い、互いを共に増幅し合わせた状態にある
掛け算、数百倍
力10に対し12で調節したとすると、120になる
体外で実体化して行うのが特徴だ
その為…緑の方が得意分野だろう
緑は増幅力、赤は爆発力、青は透過力に秀でている
密度は緑が一番高く、赤が一番低く、青が中間
粒子径は緑が一番長く、赤が中間、青が一番短い
得意となる強化対象だが…緑は他者、赤は自己、青は同程度だ
オッタル「灰燼裂斬(かいじんれつざん)――!!」
リヴェリア「大木の心を以って――!)樹来仙華(じゅらいせんか)――!!」
ガレス「地場爆砕(じばばくさい)――!!」
フィン「雷霆雲霧(らいていうんむ)――!!」
ケイト「天雹(てんびょう)――霤䨩(りゅうりょう)!!」
順に、一切灰燼と化す激しい斬撃、
突如現れた大木から次々に仙花が咲き乱れ華々しく花粉と共に斬撃を強化して後押しし加速させる、
足場となる地面が叩き壊され身動きを奪い爆砕された無数の礫が一斉に襲い掛かる、
激しい雷が眼前を覆うように炸裂し視界を奪う
それらに対し、返ってきたのは――
天も含め自らの周囲全ての水という水を無数の雹にして纏い、
互いを強化し合いながら常に覆っていた水破斬で勢いを増させて遠心力を付け、
爆発的に上がった速度と貫通力と共に、雨の如く鋭く射出させて一切合切の攻防を無効化する、
というものだった
だが…
互いの必殺技が炸裂、と共に爆散し合った結果――霧のように煙幕がかかった
大木が消えた中、地中に張り巡らされた蔓が巻き付く
ケイト「!」
ケイト(抜け出せない!)&フィン(雷霆!)
一瞬の間も置かず、雷霆で気絶させた
それを見るや否や、オッタルとガレスは…互いにぶつかり合い出した
オッタル「あの時とは一味違うぞ?」
ガレス「ほお?やってみるか?」うずっ
フィン「ガレス?一応彼は味方だからね?^^;」
序盤にこんなやり取りをしていたが…まさかぶつかり合うことになるとは;
気絶し、力無くうつ伏せに倒れ伏したままのケイトを見やる中…
突如として変化が起こった
額と目が光って全身から奔流を滾らせる