第75章 神器、覚醒

間違ってもいいんだよ
重要なのはそこから学ぶこと
同じ過ちを繰り返さないことに他ならない

そう、教えてもらった


でなければ…リューとティオナとティオネは、とっくに地獄落ちだろう。
そこから悔い、学び、今しないことへ努力している。

そこが、癌との違い…



「地獄落ち」とは…「癌」に類するもの
『天国行き』とは…『神』に類するもの

やっとわかった…


自分の正当化に傾倒し過ぎた結果、怠け癖が付いてしまったんだろう。
その方が楽だから、自分の感情でいっぱいいっぱいだから、自己中になってしまう。
自分の正当化の為に、人をかえりみなくなっていき、いつしか自分の感情のみに傾倒していくようになってしまう。

だから…どこまで行っても、いつまで経っても、
頑張るベクトルが、自分の感情を満たすだけだから、目の前のこと以外出来ない、
人命や人生に関わる迷惑を掛けたことを無視する、堕落の一途を辿る、それを防ごうと諫言すれば攻撃する為の理由にする。
自らが不快だからやるんだ、これは正しい、必要なことだ、思い通りに動かそうとしているだけだ、と逆上するだけ。



思い通りに動かそうとしているのは癌だというのに――

自分の思い通りだけに傾倒し
『自分が迷惑を掛けた人』の思い通りには、寄り添う気も価値もない。

たとえ、人生や人命に危害を及ぼす迷惑を掛けたとして、必要なことだったから、正しいことだったから、
そう言って憚らず、いつまでも自分視点から抜け出せない、だから正しいという執着から抜け出せず、犯罪行為を続けるだけとなる。


だからあっという間に…
自らが積み重ねてきた『徳』という貯金が尽きる程に他を重んじず
更にその徳の倍以上に超過した時点で、癌となって消される。

癌になればすぐ消される訳ではない。
全て、今後次第…その後の言動に因る。

だが癌から抜け出せなければあの世に行った時点でも消される。



具体的に消される指標を言うと…

自ら滅茶苦茶にして回った街に居座り、復興の手伝いも減らす努力も繰り返さない努力も何もせず、笑って善人面をして接して回る。
いくら強くなっても、自分が満足する理想、思い通りを貫くだけ、自らが迷惑を被らせてしまった人達の為には決して頑張らないし動かない。
なんていう…


はっきり言うが、度を越した迷惑を正しいと頑なな癌が悪い