第75章 神器、覚醒
相手は上空、逃げ場はない!!
そう考えてだろう…
が
そう、甘くはない
その闇を煙幕代わりに、ギリギリまで引き付け
ベリアル「やったか!?」
どごぉっ!!
ベリアル「ぐほおっ!」
瞬時に水同士の位置を入れ替える要領で、ベリアルから見て左横側へ移動し、
その頭を横凪ぎに、右足を鞭のようにしならせ、後ろから前方へ回し蹴りをした。
追撃を防ぐ為に、闇の結界で身を覆う。
が、即座に懐に入り込み、左拳で鳩尾を穿つ。
それに対し、瞬時に右手で左腕を、左手で頭を掴み、そのまま横倒しに地面へ叩き付けられる。
ケイト「がっ!はっ」
地面にヒビが入り、衝撃のあまり咳き込む。
間髪入れず闇で怒涛の如く攻撃する。
リヴェリア「!!」瞠目
がたっ←席を蹴って立つ
がしっ←肩を掴んで止める
フィン「大丈夫だ」真剣
だが…床に横たわったそれは水で作った実像分身。
それが水に溶けるや否や、斬撃となる。
と同時に、自身の身を水で覆い光学迷彩で隠れていたケイトもまた、腕を振るい水の斬撃を繰り出す。
四方八方から水の斬撃が囲んで斬り刻む。
ギリギリ間に合うものの、僅かに掠っていた…
やはり入れ替わっていたか…
この程度で焦るようではまだまだだよ、リヴェリア(にやり)
テロップ『これ見よがしにしたり顔!!』
うるさい
テロップ『冷たい!』
アイズ「凄い…」唖然
ティオナ「たっのしそー!//」キラキラ←大興奮
リヴェリア「全く…冷や冷やさせるな」
フィン「ふふっ^^
だが…賛成してよかった
楽しそうだ」微笑
リヴェリア「ああ…」微笑
たった一瞬の攻防…
それだけでわかってしまった…
ケイトは……心底、この戦いを楽しんでいる
ベリアルもまた――
そう――
恐らくだが――2人共、バトルジャンキー(戦闘狂)だ
ベリアル「全く…侮れん」にやり
ケイト「そっちこそ」にやり
互いに、負けず嫌い
死んだ方がマシなぐらいのレベルの
甲乙つけがたい
お互いに、致命打は受けていない
まともに当たったのはベリアル
だが、ケイトもまた当たっている
一見、水で防いだように見えるが…所々掠っている
先程の闇の猛攻でだろう
形状からして、横凪ぎに払っていた時のものだ…
長時間に渡る勝負は不利
なら、一気に勝負(片)を付けるか――?