第13章 結婚式と初デート
フレイヤ(もしや…勇者アルルェーチェ…?
ヘレイオスの子孫?それならクリエイトを持つのにも合点が行くわね。
いずれにせよ宿して生まれていた。
ということは、つまり…
そう。
なるほど。
ゼウスの正式な血統の持ち主というわけ)ふふっ
ケイト「?どうしたんですか?」
フレイヤ「いえ。何でもないわ。
(そう…なるほどね。
つまり龍神がやったことは、自らの『龍の力』を遺伝子として受け継がせたというだけ。
でも…恐らくは、その地に掛けられていた封印を解けるほどの波動を送った。
それも強大な怒りを。結果として封印を解けさせてしまったということかしら。
古代のモンスターを呼び覚まさせた。その結果自体は変わらないようだけど、調べてみる価値はあるわね」
その後…フレイヤはオッタルを連れて、英雄譚アルルェーチェのことを調べたらしい。
ホームへと帰還後、待ち受けていたのは仁王立ちしたティオネだった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
フィン(やっぱりか)苦笑&額に手を当て
ケイト「…」がくがくぶるぶる
ティオネ「……」
こぉんっ!
ケイト「!?;」ひりひり
ティオネ「団長泣かせたらぶちのめすから覚悟してなさい!!」
ケイト「は、はい!;」ビクゥッ!!
ケイトの脳天への拳骨一発だけで終わり、無事朝食へと移行した。
ケイト「前にも言ったように、新種は私に任せて」
ベート「てめえだけで倒せんのかよ」
フィン「策があるのかな?」
ケイト「うん。魔石だけを囲う魔法を生み出した。
相手の魔力の源、それを結界で覆って切り離せばいける。
で、なんか練習してたらうまく行った」
『!!?;』
フィン「…君の規格外は今に始まったことじゃないけど;」
ケイト「ついでに50階層まで瞬間移動してちょいちょい狩りに行ってたんだ。
新種の腐食液もドラゴン・ソウルで喰えるし、私自身の魔力とすることもできた。
寧ろ魔力を増やす為には必須だから、58階層のドラゴンを喰い尽くして魔力を蓄えておきたい。
きっと…闇派閥は、それ以上の手を使ってくると思うから」
食事を作る作業をしている自分の手を止め、私はフィンに言い放った。