第13章 結婚式と初デート
ケイト「あのね…フレイヤ様…」
フレイヤ「何?入りたくなった?」
ケイト「いや、そっちじゃなくって^^;
………私、遠征に行きたくない」
フレイヤ「!」
ケイト「と言うより、嫌な予感が拭い去れないんだ。
どれだけ明るく振る舞っても、徐々に強まっていく。
私の勘は…よく当たる。それも嫌なことほど…
次の遠征で…私は死ぬかもしれない」
フレイヤ「……精霊寵愛を宿すその身体で?」
ケイト「よくわかんない…わかんないんだけど……
嫌な予感が、止まってくれない。
目の前の幸せを堪能していた。
それでも…全然消えない。それ所か増す一方だ」
フレイヤ「……感覚がどんどん鋭敏になっているからかもしれないわね。
急激に身体能力が上がって、おそらく…元々の勘もまた鋭くなっている。
だとしても…例の箱があるんでしょう?
たとえ死ぬ運命に陥っても、それを打開するものをクリエイトで作り出す宝具」
ケイト「!何でそれを…」
フレイヤ「ふふっ。だって見てたもの。
不安そうな顔で、それでも今みたいに覚悟を決めた真剣な表情を必死に浮かべて
誰も死なせない道を切り開く道具を、自ら造り出した。
たとえあなたが死んだとしても、この世に残るほどのものを」
ケイト「……」
フレイヤ「だから不安に押し潰されなくても大丈夫。
死んだとしても生き返らせられる道具にもなる。
安心して、その身を委ねなさい。
まだ道は、これからなのだから」
そう言って、フレイヤ様は両手で私の両頬を包み込み、額と額と重ね合わせた。
ケイト「……はい!」真剣
フレイヤ「いい眼よ。その気持ちを忘れないでね」なで
ケイト「…でも魂のを読もうとしたりはしないんですね?」
フレイヤ「ロキったらそんなことしたの?」
ケイト「それがクリエイトは龍神様のじゃないとか何とか」←243ページ参照
フレイヤ「そうなの。なら何の神様かしらね?」
ケイト「さあ?でも私は気にしないことに決めたので!」
フレイヤ「あなたの出身地、ヘレイオス街だったわよね?」
ケイト「うん。
その傍の森の名前が変わってるんだ。アルルェーチェって名前で」
フレイヤ「そう。
自信を持って臨みなさい。
きっとどんな困難な状況だって、打開できるはずよ」ぽんっ←肩に手を置く
ケイト「はい!ありがとうございます」ぺこ