• テキストサイズ

Unlimited【ダンまち】

第74章 融和





ケイト「好きだから…愛しているから……余計、その板挟みで、苦しんできた(涙)

どっちにも、同じ『傷』を味わって欲しくない場合、どうしたらいいんだろうな…
どっちかしかない、どっちもなんて出来ない…

そんでも…そんでもって……っ」涙震え

抱き締めた手を、肩を、震わせ
嗚咽を交えながら、言葉が涙と共に零れ落ちていく

羽交い絞めし抱き締めていたアイシャの手が、僅かに緩んだ


ケイト「もお…間違いがどっちなのかもわかんねえよっ」

やっと吐いた弱音…

その涙は見えず
滂沱となって、アイシャの胸へ落ちていった


ケイト「それでも…やっぱり……
あんな目に、遭って欲しくねえよ

割り切ろうとしても割り切ろうとしても、折り合いを付けようとどんなにもがいても…

想ってもいねえこと無理に言い聞かせても…


自分の心は!
私の魂は…!!

生きて、元気で、幸せでいて欲しいとしか、想ってくれないんだよ!!!」涙

抱き締める力を強め、痛切な叫びが耳朶を打つ中、咽び泣く


どんなに憎くても、嫌いでも…それよりも本心が泣き叫んでいた

子供のように咽び泣くそれに…
想いの強さがそうさせているのだと、感じずにはいられなかった、痛いほど伝わってきた


どれほど現実を見ても
実害を振り撒き続け反省もしていない姿を見ても
それでも嫌いにはなれないのだと、消さないといけないとわかってもなお願ってしまうのだと、わかった

染まって同じになったら、消されないといけなくなる…そこは変わらない

それでも、と……


ああ――

だから、惚れたんだ
どうしようもないほどに、手遅れのそれであっても…

誰であっても関係無しに――助けたいと願う『向こう見ずな馬鹿』だから


本心ではないから、アイズにああ言った時に心はピクリとも動かなかった
本心だから、これほどに強く突き動かされ、咽び泣く

見ていればわかっていただろうに


ケイトの本心は――既に、当の昔から決まっていた

人々の為に消そうと決意したとしても…自分の本心が、そこにはないことも
助かる道を模索して、無かったとしても、諦め切れない…

本当に愚かだ…


だから…好きなんだ


どんな人だからと言って、心があるのは同じだから…と
人の痛みを、痛むから

ケイト(INFJ)特有の共感性の高さを感じずにはいられなかった


/ 6143ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp