第74章 融和
昔、蛮勇について教えた時…
ケイト「ねえ…フィン、私の最初のも蛮勇だったかも…;」
フィン「かもではなくそうだ;」
ケイト「うん、ごめん;」深々お辞儀
フィン「だが…決定的な違いがある。
自らが仕出かしたこと、
その責を、背負う覚悟があるか、ないかだ…
君は変わってくれただろう?徐々にだが…確実に……
僕達の為に、変わろうと奮闘してくれた…
それは確かに、『誇り』と言えるものだと…そう、思うよ」微笑
ケイト「……//
ありがとう…」
フィン「何より…君は、ちゃんと頼るようにまでなってくれた。
ちゃんと、僕達と生きる時間というものを見ようと、共にしようと、向かい合ってくれた。
それがとても…嬉しいんだ」微笑
ケイト「私も、嬉しいよ^^//
今…こうして、ここにいるだけで…
フィンの傍にいるだけで…//」
フィン「…(ふっ)
ああ…
僕もさ^^//」
互いに引っ付き合った…
布団の縁に隣り合い座ったまま、
右肩の上に乗せられた君の頭を、手で撫でた
それに気持ちよさそうに、心地よさそうに、満面の笑みを浮かべ擦り寄ってきた…
それに僕は微笑み、のどかな時間だけが過ぎていった……
フィン(君はもう、忘れてしまったかな…?
ケイト…)目を細め切ない表情を向ける
そう、問い掛けるようにケイトを見つめ、号令をかけた…
問題なく、解放された力は一つへ、束となる――
君という体を、意識を、呼び戻せと――起きろと―――
煌々とした、色も認識できない次元の光が空間を占めた…
輝きは一瞬では収まり切らず、12秒続いた。
が…その中でも変化を見逃すものかと頑張り続けた結果…
目を両手で押さえて悶えるものが続出し出したので、半ばで切り上げるよう伝え、事なきを得た
光が収まってから…
静寂と緊迫感に身を寄せながら、真っ直ぐにケイトを見つめる…
それは変わらず、微動だにしなかった…
未だ横たわるのを見つめる中、周囲から息を呑む音が聞こえた
ケイトの指が、微動だにもしなかったそれが、微かに動いたのだ――
フィン「…おかえり」微笑
ケイト「…ただいま」微笑
微笑し合ったまま、互いを真っ直ぐ見据える
目を見てわかった
答えはもう決まっているようだ…
腹も同様に…
だが今は…この再会を喜ぼう――