第12章 手伝いと修業
アイズ「……ごめんね。せっかく整理できてたのに、また…」
そう言いながら私はケイトの横に腰を落として、左肩に腕を回して撫でた。
ケイト「ううん(ごし)
お陰で、ちょっとだけ整理がついた。
涙で滲んで、それでも懸命に叫んで…それにお姉ちゃんは頷いてくれた。
だから疑わなかったんだ。そうあることが一番なんだって。
でもさ…お陰で、それも縛りだったんだって気付けた。
それで気付いたらさ…視界がばぁって拡がって、ありたい形が見えた。
最初から悪いものだって決めつけられて、傷付けられて普通だった。
けれど…そうじゃないんだ。誰もが、そういう人間じゃないんだって…身を持って、たくさんの人と接して……
私、嬉しくってさ…っ(涙)
嬉しくて仕方なくって…大好きだって。
でも、街の人が来たあの時…また、壊れそうになった。
このままじゃダメだって、そう思って…整理つけようとしてた。
でもその後でティオネに怒られてさあ^^;
逆に心配かけてたなんて…思いもしなかった。
後悔しないよう最善尽くして楽しんで生きる。
そう決めてたはずなのに、気付けばまた悩んでた(ぽとっ)
もう…失いたくない。二度と、目の前から消えて欲しくない。
どこを探してもいない、どこへ走っていってもいない、声もない、姿もない、なんて…(ぎり&震)
二度と…味わいたくない。あの空虚な思いも、喪失感も、絶望も…誰にも味あわせたくないっ;;
わかるから、余計…殺される人を減らしたいって…独断でテレポートで飛んでいったんだ」
アイズ「…うん……わかるよ。
私も…失ったことがあるから」そっ
両膝を抱えて泣き震えるケイトを見て…私は、小さい頃の自分と重ね合わせた。
失いたくない人を二度…きっと、苦しいなんて言葉だけでは片付けられないはずだから。
ケイト「だから…やり返したくない。傷付けたくない。殺したくない。
そっちの想いの方が何よりも大きいんだ。
でも…経験上、そっちの想いもまた大きいから
目の前にいたり、それがフラッシュバックしたりすると、悪夢を見た後みたいになっちゃって…;
けど大事にされないからって大事にしない人にはなりたくない。
それが勝ったから、それが自分だから…行動には、どうしても…ああなっちゃうんだ。
ごめん。うまく言葉に…説明、できたかな?」