第74章 融和

自分の言動一つで巻き込んで、沢山の人へ走り回らせて、

自分が壊したものも自分で直そうとしない、傷付けたものも治す手助けもしない、
どちらも不当に行った上で、信念を貫いた結果という延長線上として放置されている

だから…ギルドへ、ヘスティア・ファミリアへの苦情もあり、民衆の怒り、不満が爆発寸前まで溜まっている


だがギルドは握り潰すだけ

その怒りの火はガネーシャ・ファミリアにまで回り、
逆に何もしていないガネーシャが「俺が！力を貸そう！！」と尻拭いに奮闘するばかり…



他者の不当に対し、
毅然と立ち向かい信念を貫く不屈さ、根底にある正義感や真っ直ぐな心根、英雄を素で行く人格面から、
ついつい流されがちだが…

逆に事態の深刻さ、被害範囲や規模を増し、
『本来巻き込まれるはずの無いもの』を巻き込み、『不当に』『実害を与える側となる結果』になってしまっている

更に『それら』へ謝罪もしない、賠償も弁償も無い、
今後、最小限にしようとも減らそうともしない

自ら、犠牲を0にしたいという理想から、現実を隔絶させてしまっている



断るに断れない立場（誰でも同じ）にあるルアンを、不快なことをされたからと人となりまで決め付け、
監禁した挙句に周囲からの認識を裏切り者にし、冒険者生命を剥奪するという鬼の所業を敢行している

本来ならば、アイシャを倒しても囲まれて終わり
だが、イシュタル・ファミリアから助けてくれた、罰則を受けてまで守ろうと動いてくれたフレイヤ・ファミリアに対し、感謝もしない

主神と共に、団長として、何もしない


暴君や独裁者と何ら変わりないんだよなあ

自己中に価値観を押し付けて、
首を突っ込んで土足で踏み荒らして、決め付けて、好きにして、
今後の言動もまた、人を含めようと頑なにしないんだもん

確かに…どうにもしようがないよね；


被害者意識も、
今後へ生かさない楽観も、
した言動への美化認識も、
目の前の不当を正す為に、無関係な罪も無いものへ不当を波及させてまで貫く歪んだ正義感も、
その場その時のみ、「英雄への願望」を果たす為

全て、己の自己満足の為……


だが…他意は無い

だから、上記のように謝罪もせず、賠償もびた一文払わず、直すのも治すのも手伝わない



本当…簡単に裏返るな…

全て紙一重、か…
神々『その通り！！！』