第74章 融和
やっと理解が追い付いた!
フィン「一体…どういう?」
キルア「あー…
それに関しちゃ、また説明するけど
あ、ダメだこれ;止まんねー;」
どぉんっ!!!!!!!!!!!
アイズ達がまだ迷宮から戻らない内に…
その雷鳴は、天を貫いた
コクーンはちょうど魔法大国アルテナの上におり……
(実はキルアが来る以前から、ギルドに瞬間移動できる装置開発の点も踏まえて自由移動を許可されていた)
元本拠地であった教会と、元アポロン・ファミリアの本拠地が消え、
そして…人々の記憶から、この世の歴史から、ヘスティア・ファミリアが消え、全滅した名も知らないファミリアとして残った…
後に――滅亡の雷、と呼ばれる
その僅か前…
ケイト「う~ん…
(自己満足の英雄、それ故の偽りの優しい人という虚像、仮初めの平和…
そうなってしまっている根幹は…
きっと、与えた実害の内、無関係な無辜の民へのそれを失敗だと受け止めることが出来ない点もあるんじゃないのかなあ…
まあ、いずれにせよ…最小限にしようとも減らそうともしないことを正当化する免罪符にはならないし、人のせいにすれば済むって話でもない…)
なんとかしてよ…」ぽつり涙目
いい部分までは、死んで欲しくない…
そこまで、蔑ろにしないで欲しい…
だが…始祖神の役割も知っている……
消された魂は、いい部分だけが欠片として生き残る
つまり、いい部分以外が癌として滅神により滅される
染まったものもまた同様に消されて行く…
いい部分のみ選り分けて、集めて、『新たな魂』を生み出す…
それこそが、始祖神の役割……
頭でわかってても……悪い部分のみ消せさえすれば、なんて考えた…
でも…夢で教えられた…
いい部分と直結している=切り離せない…
だから…仕方ない、と……
世界を守る為に、避けられないことなのだと………
どんなにいい中身でも、
現実に起こすのが自分にとって見える範囲、間近だけで、
都合のいい箱庭と化している、その為に不当に犠牲になっているのが…
なんの罪も無い無関係な人々…
そして優しければ優しいほど、その中身を重視できる人であればあるほど、責められず…
悪意無く、非意図的に、その善意を自身達の正当化へ利用する、食い物にする結果となってしまう……
結果、癌――