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Unlimited【ダンまち】

第73章 キルアの冒険





人の理想、人生、今後…

人の後ろには…一人だけじゃない…大勢の人がいる
家族、友人、仲間、その人がその人へ抱く愛情、想い、これまでの時間…

皆が皆、全く異なる事情を抱え、価値基準を抱く


それらを全て蔑ろにし
自らの理想、大事なもののみを大事にし、勝手で力尽くで排他する

それが成り立つのは…強いからだ


その理想の為に、無関係なもの(者、物)が傷付いて、巻き込まれて、蹂躙されて、滅茶苦茶にされた中でも…
他の理想なんて含まれてない、折衷案なんてしない、折り合いもない、「自分の理想(望む英雄像)だけ」強要し押し付ける

そこにあるのは…『人』ではなく、「己」だけ
「子供の我が儘」、「無責任な駄々」に他ならない

その時点で…『人の為』という『親切心』から、「己の為」という「歪んだ欲望(押し付け)」へと転化する


力による蹂躙…やってる事と内容は全く同じで、代わり映え等ない

それが…癌の魂
見えているのは目先のものだけ、気が済む結果に落ち着くことだけ

今後のこと、巻き込んだ無関係の人の今後や幸せなんてどうでもいい、というより…考えていない、頭にもない
敵が情状酌量の余地ある経緯を抱えていようが、大事なものさえ無事なら、守りたいものさえ守れたなら、それでいい

不当だろうが何だろうが気にしない…それこそ、譲れないものの違いだろう



彼の理想は…共存でもなければ共生でもない…
自分の思い描く理想、英雄像を果たすことだけだ

力による強要、支配、生存競争
一方のみを押さえ付けてはい終わり


実害による被害は全て、他人任せ
賠償も他人、被害を受けた人任せ
責任も他人任せ、最初にやってくる人が悪い
自分が気分悪ければそれが全て

最小限にしない、負担を減らさない、価値基準の押し付け


だが…その歪んだ形に…誰も気付かない

立派なそれにばかり気を取られ
肝心の所業と、その打開策を練ろうとも考えようともしない姿勢
それらを気にもしない…

一種の悪質な洗脳で、毒だ


だからこそ…優しい人から、死んでゆく

優しい人ほど力になろうと必死になり、いつどこに来るかもわからない都合に振り回され、食い物にされ、使い潰され、死に
その身内が、大事に想う人が優しければ優しいほど、反省を全くしないその無駄にする頑なな態度に怒り、怨みに怨み、邪念を押し広げてゆく


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