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Unlimited【ダンまち】

第73章 キルアの冒険





『決め付ける(思い込む)こと』

そこが要点のように感じられる…


こうなれば、あの人はきっとこうするだろう
こういう人だろう

だがそれは、所詮『幻想(想像、妄想)』に過ぎない…

『現実の姿』と「妄想」
そこを見極められなくなり、過信し妄信するほど麻痺させ、集団暴走させ、全てを壊し不幸に貶めるのが「癌」


実際の所…

実例で挙げさせてもらうが
沢田綱吉は、殺したことに対して相手が悪いと受け止めており恩を受けても悪人と決め付けた、殺したくない傷付けたくないという言葉と反した言動を頑なに取り続けるばかりで、『自らがした殺しに涙し慟哭を上げて二度とこんなことにならないよう対策を練り修業に励む』等ということには達してない。
それが出来る人格者では全くないし、そもそも出来ていたら癌にも地獄落ちにもなっていない。
改心したとしても…そう見えているだけで、実際は本質的な所は変わらず自分を中心としており、そのせいでズレが生じ、周囲へひずみを自ら生み出していってしまっている。

ベル・クラネルは、ルアンの諸事情を知っていないが今後一生信頼を受け辛くなる方法、嵌めるやり方をした。やらなかったから勝てなかった、生き残れなかったから。イシュタル・ファミリアの際も異端児の時も同様に、謝罪も後始末も事後処理も何もせずに…
冒険者を撃った巻き添えで傷を負った…負うべきでない人、無辜の一般市民を巻き込み、その後のアステリオスへ立ち向かった名声で『傷さえも』白紙に戻したつもりでいる。
自らの英雄像を追い求め、強さの努力にシャカリキになる。
原作の世界での、ベル・クラネルの実際の本質は…英雄像を掲げた、偽りの正義、「英雄気取りの悪」に過ぎない。

一言加えておくが、ここは原作の世界とは全く違う。
ドンのお陰で、ウィーネは市民からテイムモンスターとして幅広く受け入れられているので、異端児編のようなことは一切なかった。
そして、何より…ルアンの件も、イシュタル・ファミリアの件も、ベル・クラネルは自ら誰に言われるまでもなくヘスティア・ファミリアの団長として謝罪して回り、事後の方は大丈夫かと心配するだけでなく自ら率先して動いてみせた。その後の働き口は…繰り返さないよう努める、等々…
ケイトの英雄譚も、そうなった要因の一つとしてあるかもしれないが…ベル・クラネル本人の努力の賜物とも言える。


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