第73章 キルアの冒険
身に振りかけられ続ける現状に、痛みに、辛さに、息着く場さえも無い苦しみに…もがきながら……
やればそれ以上にされる、母や姉が痛い想いをすると、
実父といじめっ子から学習したまま……
身から出た錆だ
ならば、君が集団で、ケイト一人にけしかけた行為は一体なんだ?
言葉が聞き取れねえよ
わざわざ教えるような家族だとでも?
意思や考えが聞き取れれば手が鈍るだろう?
教える利点などない、彼女を守るべきであるはずの家庭自身がそんな考えを抱くものなのに?
俺は被害者だ
事の深刻さを軽く見て、笑う君が…?
これだけ人の人生を揺るがしておいて?
恐怖症で苦しんでいる最中、君は何をして笑っていた?君達はどう過ごしていた?
感情を出すことさえもまともに出来ず、聞く耳も持たれず、常に一方的に家庭でも外でも内外共に絶え間なくされてばかりで、他は何も悪くないケイト一人だけが悪いとされ続けた結果…
自らのことでは涙も涸れ果て、怒りも何も感じなくなった、その結末に…
謝って済む問題な訳がないだろう…
それも、始祖神が宿っているそれに……
一体、何を勘違いしている?
その罪の重さが…穢れの深さが…そう簡単に捻じ曲げられるはずもない…
神が、決して許さない……
太古の神々、8柱直々の申し出だ…
他者を慮り、重んじ、無抵抗を貫いたそれが、悪になるはず等なかろうに…
という総意だった……
ケイト『そういうことをしてきた全員…消えて欲しいよ……
もう…誰も、同じ想いをしない為に…誰かを、苦しめて、正当化して…それが当たり前って押し付けて、苦しまない為に……』
君はいつも、人のことばかりだった…人の痛みばかり重要視して助けたらんとした
だが他は違う――
傷付ける言葉を投げ掛け、痛め付け、傷付け、笑い、何も悪くないかのように生きる。
それで死んだとしても相手の責任としか思わない、心を入れ替えたと笑い、過去のそれは無かったように笑う。
された人が恐怖症で人生を台無しになったとして、その責任は全て相手にあると笑って…
何が償いになるか等…加害者が決めることではないのに……
その間もなお、その傷により人生を蝕まれ自殺するものもいるのに…
ただの自己満足、独り善がりに過ぎない
だが誰も気付かない…
気付かないまま笑い同じことを繰り返す……