第73章 キルアの冒険
青は緑に弱く、緑は赤に弱く、赤は青に弱い。
青は緑の密度と増幅し合いにより容易く防がれ、緑は赤の圧倒的容赦の無さに砕かれ押し切られ、赤は青の透過にやられ悉く攻防全て無効化される。
三竦みの関係にある。
魔闘士同士の戦いでの、一番の肝(きも)だ――
キルア「青の適性で言ったら俺のが上だ!!!」かっ!!
大きく目を見開き開眼すると共に、ルアンのいる場、何もない中空(右後ろ)を睨視した。
ケイトには見えていないようで狼狽えていた。
それはそうだろう…
ケイトは青緑緑(緑:81、青:45)、青の適性レベルで言えば僅か1/2.8(45/126)、ルアンより低い。
僕は紺(赤:32、青:128)、青の適性レベルは1/1.25(128/160)。
以前書いたのだが、実は青が一個ほど足りない。まあ誤差レベルだ。←3635ページ参照
技の説明で言ったように、赤は本当に僅かだからね…←3638ページ参照
その点、キルアは青一色で適性レベルは1。
ルアンの出る幕じゃない…
深く暗い藍、赤緑青青青緑。
青の適性レベルは1/2(3/6)、技は実に面白いが…青に絞り過ぎたね。
ケイト「?見ないの?フィン」
フィン「勝敗は見えたからね…
技を青に絞り過ぎだ。
これでは…青に最も秀でたものには勝てない。
よくて五分の勝負に引き戻せるか、といった所かな…」
万能型の難点は、同じ色同士の技量における一点勝負に弱いという点だ。
全てのいい点を兼ね備えた、別の奥義を編み出すべきだったね…
だが…発揮できていない訳でもないのも事実…
今回の敗因は、青のレベルが高過ぎたことによるものだ。
ルアンの巻き返しがあるとすれば…
やはり…緑による増幅、他の強化を利用した無数の闇の…
ルアン「シャドウ――インパクト!!!!」
これだ!
物量で、相手を黙らせる…
隅々まで青で強化するとしても、所詮赤よりも下、拙い!
がたっ!
ケイト「お?(興味出てきた?」
フィン(いけ――!!)
無数の闇を展開させながら、これでもかとばかりにぶつけまくる。
そのまま体内に入り込もうとするも、キルアは青で無理やり押し返し奮闘。
その間も攻撃(無数全方位射撃)は続き、闇と一体化し緑の互い強化と共に突進し拳でぶち抜く。
ぶつかり合って突如、大爆発が巻き起こった――