第73章 キルアの冒険
抱き締められたまま…ケイトは小さく、俯いたまま声を絞り出す。
ケイト「私の方が…私なんかって、一番、卑下してたっ(涙目&わなわな)
周りに理解されなくって!それが当たり前で!!
私なんかってっ!!!(頭振る)
でも…
でも…!
そうじゃないって…教えたくれただろ…?(ぽろっ!)←涙が一筋零れ落ちる
教えてくれたお前が…お前を、卑下してんなよおっっ(ひっく!)
素じゃないとか、
本来はそんな人じゃないとか、
そんなの、関係ねーーーよおおっ!!!!!
フィンじゃなかったら!!私はとっくに死んでたんだよ!!!!!
私にとっての本物を!!否定すんなよおおおおお!!!!!
人工物じゃないのにこの馬鹿あああああ!!!!!!
記憶なくさせてでもそう思わせてやるうううううう」ばっ!←右手に力溜め
フィン「落ち着いてくれ!;その物騒なものを仕舞って←ケイトの右手首を掴む
ケイト「出させたのはお前だ馬鹿あ!
馬鹿!!馬鹿ああああっ!!!大っっ嫌いだあああああああ!!(瞑目)
わあああああああああああああ!!!!」滝涙
だっ!!!←腕の中から乱暴に抜け出し走り出す
てっきり…
頑張ってきたのに可哀想とか
そういった類いのものだと、思いかけていた…
違うんだ…
ただ…純粋に…
僕を、本物の英雄だと、想ってくれていたんだ――
本物だと、僕自身を評価していないのは…
僕の方だった…
他の誰でもなく、一番認めていないのは…
ケイトと同じく…僕の方だった
はははっ…
とんだ、猿芝居だっ
人のことを言えたものではない。
他ならない僕までもが、そうだった…
ケイトの『頑張り』が、『自身への殺し』が、
『皆を思ってのこと、痛みや苦しみを知るからこその慈しみ』故のもの。
その事実に対し、
そうとは思われない現実に、報われていないことに腹を立てていた僕と…
同じことを、してしまっていた…
気付かないまま、ずっと、人へ…ケイトへ、求めてしまっていた…
失格だな…これは……
これでは……
ケイトの夫だと、名乗れるはずもない
一人の男としても、不甲斐ない!情けないっ!!(ギリッ!!)←一人残され、歯噛みする
だっ!!!
待ってくれ
待っててくれ!
すぐ、追い抜くからっ!!
君を…ひとりには、させないから