第72章 真相
沢田綱吉は、全世界ごと無関係かつ無罪なものを消滅させた大罪人、諸悪の根元
ダメダメでも、恐怖を振り払ってでも、
俺の誇りは仲間だし友達だと、居場所の為に頑張って戦う
その魅力に取り憑かれ、酩酊し、判断力、認識力を失うものは、あまりに多い
その中でも、被害を増やし続け笑っているその姿を、現実を、
頑なに認めず、それごと、いい人と、優しい人と、笑うものが異常に多い
経緯を、痛みを、知りながら
心を砕いたこと(配慮)も、尽くしたことも、一度もない相手に対して
「まるで、非人道的なことをしたことがないかのように接し、助力を求める」
それらへ「非人道的なこと」をし続けている自覚もなく
一言で纏めるのならば――
キルア「ずれてんだよ、人として」もぐ←バーガー食事中
ケイト「ほおほお」
神国、店外の一角にある食事所で、二人は話し続けていた
金属製の足が細い黒い机を挟み、椅子に座って…
ハンバーガーセットを共に買い
それを前に朝早くから談議していた
ちなみに、24時間営業のフードコート(食事所は外)だ
16時間営業である食堂(店内、縁側込み)といい勝負をしている
持ち運び出来、いつでもほかほか出来立ての状態で気軽に食べれるという利点が大きいようだ
キルア「目を向けるべき点からずれてる
そりゃまあ、自覚さえすりゃ動くだろ?
だがそれは、それだけ人へ、痛みへ、心を砕いてねえ何よりの証拠だろうが!」
ケイト「そうとも言い換えれるね
でも…本人にも、周囲にも、その自覚はない
それがあるのは…実害を受けた、無辜な並盛町民と、経緯ある元敵だけだ」涙
涙が頬を伝うそれに、キルアは黙ってその頭を撫でた
キルア「まあな…
お前みたいに、痛めていりゃあ別なんだが…
だから早計だっつうんだよ!
行動だけで人の中身まで図れるんなら、誰も、なんの苦労もしねえんだよ!
その為の今世での修業だろうに、バカかよ!って言いたくもなるよ!なあ!?」
ケイト「誰もが…そうだろ?
「「!」」
本人が見て欲しい部分と、見える部分は、必ずしも対とは限らない
私は…そういう人じゃないという思い込みで、
増え続ける被害を、笑う人には、なって欲しくないよ
地獄に落ちないで
誰も消えないでっ」消え入りそうな声
個別で消される魂に、涙を流した