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Unlimited【ダンまち】

第72章 真相





うん、知っている

誹謗中傷、ネチネチと評されるそれらは全て
その願いが一つ残らずあった

何でそんなことが出来るんだ!?という張り裂けんばかりの痛切な想いも込みで


物事の本質も、人の本質も、目に見えないのをいいことに、誰も見ない



誹謗中傷
と、上辺を見るだけで、込められたその想いにも願いにも誰も気付いてない

『落ちないで』『もう…誰も消えないで――』という、肝心な部分に…

一番重要な想いを、伝えないままに…
誤解されてでもいいから、そう在って欲しい…
その結果の為になら、私はどうなろうがどうでもいいという程の、
『想いの深さ』も…


ずっと悲鳴を、叫び声を上げ続ける自らの心よりも、闇よりも、
皆が楽しい方へ持っていきたいと、圧し殺し続けたまま…

皆が消されないよう、ただただ必死に要点を纏めようとするも、
これまで泣き寝入りさせられ続けるという経験を受けてきたことから、共感も激しく高鳴り、

更に暴走が加速した…



そう、ケイトを暴走させていた一番の要因は…

「世界が一度、日常生活を歩んでいた際に目の前の全てが消え、消された経験」
すなわち、トラウマ


そして…「魂もまた、目の前で消された」

急に誰かが、机と共に消えた
ケイトがまだ、小学校高学年に成り立ての頃、いじめられる前の時だ

霊体も、幽体も、その前世となるこれまでの歴史からも…
始祖神の分裂体が宿っているからこその、いた記憶を神の力で消されようとも残る、確かな違和感


それらのトラウマ的、恐怖体験から、
たった一人でも、そう(悪者認識に)なろうとも、動かずには、戦わずには、いられなかった

誰かが消滅するよりも、世界が消滅するよりも、
そうなってでも、それらを防げることの方が大事だと…

誰かに、こんな経験を、痛みや苦しみを、与えたくはないと…


ただただ必死だった…

肝心のそれらを伝えずに、理解されなくてもいいからと
そればっかりで…



誰からも理解されない、『孤独な戦い』へ―自ら、進んで身を投じていた


レイプや常日頃虐待を平気な顔でし続けてきた父を差し置いて、
沢田綱吉限定であることの理由を鑑みれば一目瞭然だろうに…

よっぽどの緊急事態(『世界消滅』or『魂霊体幽体消滅』の危機)だとわかりそうなものだが…;



誰も、その心痛には寄り添わない――


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