第2章 冒険者・1日目
鍛練の途中で自分の体内に魔力を感じてそれを操ればとも思ったが、どれだけ励んでもそれは無理だった。
空気中に存在する魔力を精霊の力を借りながら感じ取り、取り込む手助けをしてもらった。
それを経て、ようやく自力で取り込めるようになると共に、自分の体内に魔力を感じるぐらいしか出来なかった。
元々魔力を持っている者の中で、余って余分となる魔力は空気中に散布される。
それが積み重なってこそ風に星全体にまで流されて、空気自体が魔力を有していたのだろうと、精霊と一緒になって考えていた。
ケイト「あ…本当に土壇場で編み出して身に付けたんだ。
確かにアイズの力もスピードも凄まじかったし、異様に強かったしなあ」う~ん
アイズ「//」
リヴェリア「つまりを言うと、身に付けた時点はアイズとの戦闘中。
瀬戸際かつ休憩する間も微塵もない切羽詰まった戦いをもって、その当時に極めたのだと推測されるな」
ロキ「多分それで間違いないわ。
極めた時期がアイズたんとの戦いの最中なんて、うちにも思わんかったなあ。
まあ…途中から何が起こっとるんかさっぱりわからなくなったけど^^;」
ケイト「お互い全力振り絞ってぶつかり合ってた時だね」
アイズ「うん(こく)
少しでも手を抜いたらやられると思った」
ケイト「私もだよ^^;」
リヴェリア「ロキ、ステイタスを刻んだ後でも発現は起こり得たか?」
ロキ「んー…多分やけどあると思うわ。
極める為に励んでいた時間自体、アイズが全力の攻撃に集中する一瞬までずっと続けてたんやし。
息つく間もなかったもんなあ。途中やっちゅうのに息切れするまでやり続けとったし。
それが【経験値】だと認められて発現する可能性が極めて高い。
そもそも発展アビリティ自体、発現する時期(タイミング)は【ランクアップ】時と決まっとる。
Lvが上がる都度、【ステイタス】に追加される可能性があるもんやし。
ステイタスを刻んだのと同時に、フール・ハーディが発現したことで制限解除発動。
よって魔操作っていう発展アビリティが発現したっちゅうことか」ふむふむ←26ページ参照
ケイト「いずれにせよ、発現してた?」
ロキ「ああ。フール・ハーディでな。
見学扱いで先に戦えてよかったな!早目にコツ掴めたやろ?
そもそもうちとアイズの一存だけじゃ入団は決めれんし」