第71章 改革
アスフィ「ケイト、見分けもついて、イメージの妄執も解けたようなので、一つ伝えておきます。
あれは優しさではなく、『自他への甘さ』です。
後でどうなるかなんてひとっつも考えてません(嘆息)
だからエレナも死にました。胡坐をかいて攻めやすい状況をわざわざ作って「壊滅させた張本人」…
都合のいいことしか目につかないので、目に見えない犠牲、被害に気付かないだけです。
その判別もつかなかったのでしょうね…;」
フィン「…真に優しいなら、配慮も怠らない。
是が非でもそうするだろうに…;」嘆息&ぽんぽん
背を撫で、擦る中…嗚咽を上げながら呟いた…
ケイト「ちょっとは否定してよ;」ぐすっ
フィン「否定するも何も事実なのだから仕方ない」
アスフィ「そもそも、神が学ぶべきと判断して直々に教えて下さったのでしょう?
実際そうだったのですし、早い段階の内に知れてよかったのでは?
妄執に踊らされて、あーだこうだと死ぬまで踊らされて頑なに言い続けるものにはなりたくはないでしょう?」
ケイト「私、フィンや皆のことだったらいくらでも踊るぞ?
どんな否定を受けようが」
『知ってる&知ってます』頷
フィン「だから僕も庇う。
だが彼は違う。
右腕自称の友人がイタリアへ行く際、友人がいないと思っている時にわざわざ、いなくなって清々すると言って笑うのだから。
しかも都合のいい利用の方が頻度も比重も重い。そればかりか…お返しに修業して少しでも守れるように等しない、力を貸してくれる仲間とカウントする。
絶対修業しないを貫いた結果、どんな人にも負けない、何もしないで強くなる。そんな理に身を任せればどうなるかぐらいわかるだろう?」
ケイト「うん…ぐすっ。
世界が壊れる。理そのものを壊す愚行。神が干渉し、滅茶苦茶になる。
何もしないで強くなる、そんなことはないし、あり得ない。
『想いの強さ』だけでどうにかなることなんてない。
実際どれだけその為に動いたか、時間を割いたか、でもどれだけ頑張っても出来ない時もある。そういった挫折、辛酸、苦悩の積み重ねだ。頑張りの方向を変えたり、試行錯誤しながら何度も挑戦し、研鑽と努力を続けた果てに手に入れるものだ。
それを無にして、手に入れること等、実に空虚だ。
日頃の努力を怠っていれば、強大な力を手に入れたからと言って急に扱いこなせはしない」
