第71章 改革
ケイト「時々…思うんだ…
私という存在が、この世にあるだけで…誰かの否定になるかもしれない、と。
同じような苦痛を味合わせているかもしれないと…
小さい頃…ずっと、考えてきた。
され続けることの意味を、暴虐の嵐の中で…誰一人として縋る相手もいないまま…
私は…選んだ……
たとえ何をされようと…それごと受け入れて、笑ってさえいられればと思おうと…
それごと愛して…何でも受け入れようと……たとえそれが、自分の死でも…
たとえ死のうが、傷付いていようが、皆は…関係なく、笑うから…怒る人なんて一人もいないから……
多分…もう、疲れちゃったんだろうね^^;
怒りも負の念も、何も感じなくなっていった…
だからかな…怒りに怒りで返しても、暴行に暴行で返しても、増えていくばかりでキリがないってことに気付いた…
だから…馬鹿らしくなったんだ……
人に当たるのも、ぶつかるのも、理解してもらおうと努力するのも…投げ出したくなったんだ……自分の為になる全てを…
そうしたら…楽になれたから……
自分のことを他人事と思えば、まだ…耐えられたから…
皆、笑うから……
気付いた時には…人を主軸に置くのが、普通となっていた…
人からされる暴行に、暴行で返したくない。
迎撃の内に収めて、ちゃんと、生きて、無傷で帰したい。
暴行に暴行で返していたら延々キリないし痛いし、苛烈になっていくだけ。だから人へ『最初から』しない、『されてもしない』。
その『心理』を「利用して捌け口にし続ける」方にこそ、「問題(いじめ)」があるんだよ。
大事に、で、大事にのお返し、大事に大事に大事に、の方がいいだろ。って…
私は、思った…だから、実践し続けた…
何が返ってこなくても、返ってくるのが…暴虐であっても……
最初は虚しかった…誰一人としていないから。
でも、全然(攻撃)やってこないってわかってくれる人が増えてって…
人を愛しているから…そのお陰で、美しさも、醜さも、色んなことを数え切れないぐらい学べたから…大事にしたいんだって…
今じゃ…こんなに、その言動の本質を、根源を、見てくれる人達がいる。
だから…さ……それだけで、報われてるんだ…
最初こそ、ただの自己満足かもしれなかった…
でもそのお陰で、こんなに…一緒にいて、嬉しい…人達で溢れた…
それが…私の誇りだ」微笑
