第71章 改革
トイレの近くから路地裏を通って治療場へ向けて移動しながら、ケイトは呟いた。
ケイト「…時々、思うんだ…
いつ、壊されるか、わかんない…
大事にしていればいるほど、壊されて、泣く姿を見て、笑われる…
ずっとずっと…私は、私の大事なものを壊されるのが、こわかった。
いつ、暴れられるか、いつ、殴られるか、いつ、蹴られるか…
相手の気分一つで、勝手に壊されて…殴られて…蹴られて…いつ来るかもわからないそれにおびえて、泣いてたんだ…
どっちにしろ泣かされて、途中から…段々と何も、感じなくなっていった…
それが普通に置き換わって……
そんなフラッシュバックを見てから…あいつ(ツナ)を、純粋に見れなくなった…
いい奴だなんて見れなかったんだ…
だって…それで、壊されて、泣いてる人達がいるから…
防ぐ術なんてない人達が、こんなにいて…それでも、何度も、何度でも繰り返すから……
子供のやること…?
だったなら…その人達は、何でもないのかよって…
親の所有物だって、実の父親からされてたみたいに…それでも、されてないかのように、接しなきゃならないのかって…
そう思ったらさ…何でか、わかんないんだけど…わからないけど…涙が、止められないんだよ…(ぼろぼろ号泣)
止まらなくなって……頭ん中がぐちゃぐちゃになって…どうしても、他人事とは…思えないんだよっ…
今後もずっと続いていくってわかってて…怒り任せに人を殺してもその後悔より、告白のが上だってわかってて…
どうやって…いい人だなんて見たらいいのか、根がいいってわかってりゃずっと黙ってなきゃいけないのか…
ずっとずっと…壊されながら、怯えながら…いい人だって問い詰められていくのが…正しいことなのか……
わかんないんだよ…もう、わからない……(ぽとっ)←頭を振り涙が落ちる
いい人だって言う人達も、ずっと泣き寝入りさせられていく並盛の人達も…
泣き寝入りさせられ続けて、それでも周りからいいお父さんだねって言われて…
その時の心境が、どうしても忘れられない…
おかされて、肛門だったけど…でも…痛くて、怖くて、辛くて…嫌で、仕方なくて…
そんな想いも、そんな想いまで、全部捨てられなきゃならないのかって…
捨ててまで、大事な人だなんて、いい人だなんて思えって…思うのが普通なのかって……」肩震わせ
