第70章 新天地
フィン「信じるものの否定に感じて排他するぐらいじゃないか?」
ケイト「排他や迫害まではいかなくても、仲間はずれとか…
言葉にするからこそ、余計に傷は深まったり広がるんじゃないの?
対立とか余計な争いが増えただけじゃない?言語化によって」
フィン「だがそれは想いの深さを伝える為にも必要な手段じゃないか?
動物も喧嘩ぐらいはする」
ケイト「頭を振る)でも殺しまではいかないよ。
殺すつもりの喧嘩なんてしないし弁えてる。子孫を残すとか守る為とか生命が脅かされる余程の場合でない限りは…
その点、人間は殺してもいいって何かと理屈を付けて、逆に感情への自制が働かない。
動物だったら思い出して急に不機嫌になったりはしないし、まだ理性的なようにも見える」
フィン「それはそうかもしれないが…
君のような被害者はまず出ない。
そもそも、動物にはアニマルセラピーというものがあって、癒しを与える。
君はどちらかと言えばそれに近いし…
どす黒い人間との違いをあげるとすれば…そこかもしれない」
ケイト「なるほど…?
つまり、不浄の念を相手に向けず、生物という群れの仲間として認識し、無条件に受け入れ、接すること?」
フィン「君は人の在り方まで強要したりはしないからね。
正しく理解させる為に、認識を改める為に、問題点を洗い出す為に、同じ被害者を出さない為に、これまで必死に議論を交わしてきたが…
それを、そうとは思わない人間もまたいる…」
ケイト「言葉がある、誰もが理解できる。逆に争いの火種にもなる」
フィン「だが理解の火種にもなる」
ケイト「厄介な…;」ぐるぐる
嘆息しながら頭を押さえ、天を仰ぐ。
思考も感情も複雑化したせいで、より一層暴挙にいとまがない。
苛烈化していき、増すという結果に至った。
フィン「敵対にも、どちらにも使えるからね。その気にさえなれば…
だからこそ無邪気な動物が、人を癒やすことが出来る。
アニマルセラピーというもので…
君も癒されてきたらどうだい?」
ケイト「一回体験にでも行ってみようかなあ…;」
フィン「おすすめするよ?^^」にっこり
良し、うまく誘導できた。
テロップ『流石です!!』
ふう…
安堵の息を漏らして、すぐ
ケイト「どんなのかなあ?体験初めて^^//」ニコニコ
可愛過ぎて、つらい…//