第70章 新天地
策を弄したことによる罪悪感もあった訳だが…そこはまあ置いておこう。
懺悔室、神殿を出てから、治療場への移動中…
フィン「まず君の課題は…
人のことを、深く気にし過ぎない、悩まない、切り替える」
ケイト「拘りを捨てろとか、個性を無くすことに繋がっちゃわない?」
フィン「いやそういう意味ではなく…;
ンー…どういったらいいかなあ」腕組
ケイト「考え疲れたああ」はぐっ
ぎゅむううう
フィン「お疲れ様^^;」ぽんぽん←背を二度あやすように叩く
ちゅっ←ケイトがフィンの頬にキスした後、唇を奪う
フィン「…いいかい?単刀直入に言うよ?」
ケイト「うん!」
フィン「ともかく…人のことを、君を大事に想わない人との分別を付けてくれ」
ケイト「へ?」きょとん
フィン「君の傷を『考えて』ものを言うのでもなく、君を『大事に』も想ってもいない相手に、大事な相手のように接するのはやめて欲しい…
僕は――」
アスフィ「あなたの置かれた状況と、他人を頼ろうとしない姿勢に憤っている!」
ケイト「へ?アスフィ?」きょとん
道中にて、怒りの形相でケイトへ向き直り叫び出した。
あー…;
市民カードで彼女の心の声が伝わってたか…;(たらたら)
アスフィ「できない理由があるとも思い至れない、何も言えないから傷を上塗りして抉っておいて…謝れ?
何で同じ環境のように言うの?同じ頑張りのように言うの?!同じ労力で簡単に出来て当然だなんて思うの!!?
私にはわからない!!(頭を振る)
あなたがいくら大事に想ったって!慮ったって!尊重したって!!!
そんなこといくらしたって通じない!!
理解しようなんてされない!ただ自分の気の済むように「させたい」だけだから!!
あなたの傷なんて、何とも思っちゃいないから!!それでどれだけ傷付くかなんて考えてなんかいないからっ!!!
そんな得手勝手な人に利用されるだけじゃない!!
何でそんな人にばっかり大事な人のように気持ちに寄り添うの!?寄り添わなければならないの!!わからないのよ!!!!(瞑目慟哭叫び)
そんなの――っ!!(きっ!!)
いいように利用されるだけじゃない!!!」涙&睨視
ケイト「………」瞠目
アスフィ「はっ!)←我に返る
ごめんなさい…頭、冷やしてくるわ」
ふいっ←背を向ける
涙が落ちる、音がした…
