第70章 新天地
ケイト「…」
神『光は…ここにありまする』
どこの神だろうか…
皆を見て、涙を流しながら…光を感じながら、ボロボロと涙を零す。
そのケイトへ黙ったまま僕は歩み寄り、その背を優しく撫でた。
ケイト「…」
ルパン「殴れるのか?やってみ?」
ばっ!←拳を振り被る
ケイト「っ」ぴたっ!
わなわな震えながらも拳が、神像の寸前で止まる。
神像にほど近い場所で、先程想いをぶつけ合っていた為…ほんの一瞬後すぐで、拳は神像について、触れたままの状態だった。
わかっていてやっているだろう。
意地の悪い…
だが、悪ではない…
わからせようとしているのだろう…お前には壊せない、と…
ルパン「その像にはな、感謝の想いがい~っぱい詰まってんだぞ?
皆のこれまでの想いがぜぇ~んぶこもってんだぞ!?
お前、それに何するつもりだよ」憮然
ケイト「……
…ぅっ;;
ひっく;;」ぼろぼろ
再び跪き、両手を前につき涙を流した。
ルパン「ま、後で起こるかどうかさえもわかんねえことに振り回されんな(ぽんぽん)←肩を叩く
そういうのはな!勝手に言わせときゃいーのよ!!
んなもん知るかってな!突っぱねときゃいーんだよ!
お前さ、人が中心過ぎて自分蔑ろにしてんだ!
いー加減そこんとこわかった方がいいぞ?ん?」とんとん←背を叩く
それに対して返ってきたのは…全く関係のない言葉……
ケイト「誇れるように…なるよ…」ぽつり
ルパン「ん?」
ケイト「少しでも…少しでも!誇れるように、崇め立てられても、恥ずかしくないぐらいに…頑張るから……
ごめん…ごめんねっ;;」
神像に触れ、数多の想いが込められた神像に、詫びるように頭を下げた。
その言葉に、お許しが出たぞおおおお!!!と沸きに沸き、お祭り騒ぎになり始めた。
この日のこともまた、英雄譚にまた記される…
『神は、その神像を誇れるように在ろうと存在する限り邁進し続ける誓いの証とし
国民は、変わらぬ感謝を生涯抱き続ける誓いの証とした。
こうして神の赦しを直々に受け、我々は祈りを捧げることが出来ている。
忘れるなかれ。いつでも死ぬ命なのだと、万物全てはいつでもなくなるものなのだと…
そして感謝を伝え続けてゆこう。後世にも、いつまでも、永遠たるものになるようにと……』