第70章 新天地
何故、人の話をじっと、長く耳を傾け、聞いているか…
3歳児曰く、「僕の話を聞いてくれるから。
意味の分からないことを永遠言われるのではなく、ちゃんと噛み砕いて教えてくれるから」
話も聞かず、耳も傾けず、やりたいように虐待をされ、それを受けてきたからこそなのだろうね…
「この人は僕を殴らないから」と…
「ちゃんと見て、決め付けずに、ちゃんと知ろう、聞こうとしてくれるから」とも言っていた。
ケイトが繰り返さないように努めているのも見れないのなら、その程度の見識しか持たないだけだ。
そもそも、死ぬ気で謝る!もないばかりか(2490,2495,3134,3136,3252ページ参照)、殺しも傷付けることもしたくないと言いながらも
人のは止めておいて(3152ページ参照)、殺したり傷付けない努力を怠るばかりか、最小限にしようと努めないまま、何度も何度も繰り返し続けている。
そちらの方が確信犯だろうに…
先程の神官の言葉から、2つに該当する人物像に彼(Rebornという異世界の沢田綱吉)が連想された…
全て自分の為…
そう神が評した(2492,2989ページ参照)のも、そういった部分が彼の言動の端々に、そこかしこに明け透けに見えているからだろう…
それを頑なに認めず、「矛盾を抱えるのが人だ」と言い、「事実指摘?違う!嫉妬だ!」とまで言い出す始末…
その後にその行動を取ることを選んでしていた彼を一番無視し侮辱していることに気付けていない、気付きたくないのか。
ケイトは、彼の魂が持つ毒と洗脳(2771~2773ページ参照)…
言うなれば歪みの影響を彼から間近に受けていて、まともな判断が下せなかった。
善人という前提に基づき、何とかしなければと奔走し、体を壊すほど必死に考え抜いていた。
だから…言える訳もなかった。その前提条件から間違っているのだと…
その、指摘さえも……
彼女を、精神を、壊してしまうから…←2717ページ参照
その事態へ繋がってしまうから…――
神官が言っていた、ケイトが救えなかった人物像も…
見事なまでに彼そのものだった。
きっと、そこから学んで、繰り返させない為に、同じ事態を引き起こさせない為に、その教えを伝えたのだろう。
見事という他ない、3歳児でも何となくでもわかる教え方だった…