第70章 新天地
だが、される側の心理描写を怠った、彼にとって都合の悪い感情も何もかもを無視して記さなかった神の責任もある気がしてきた…
言うなれば…
彼も、ケイトも、その世界を作った一柱の神の被害者では?
それ所か「無限大の全世界存亡の危機」にまで…
いや…もう、言った所で過ぎたことなのだから気にしないでおこう……
いずれにせよ、「異世界の作品を面白がって現実化させた、神の力を使って現実にある世界と実現させた神」は消滅させられたらしいし…
何でも、実現化においては、しっかりと無限大の世界に「無に帰させる等の悪影響」を及ぼさない世界であるよう、厳重に審査され、結果や予知を重々吟味され、全世界の神々の同意を得た後に行われる。
というのに、その手順をすっ飛ばし、こっそりとバレないようにしたとのこと。
結果がよければよいだろうと高を括っていたが、全く逆の結果だった為、厳罰が下ったそうだ…
趣向を凝らすつもりがとんだ大迷惑だ…;
結果、神々に示しも付ける為、意志も魂もその存在全てを消滅させられた。
無限大の世界の存在維持の為の、動力源として…
「何で私刑をしたらダメなの?」
神官「私刑をされる人の家族や友人は無罪だからだよ。
早い話、加害者となっているんだ。その時点でね」
「なるほど~!」
神官「そうなれば、新たな争いを呼び起こし、凄惨を極め、新たな負を呼び起こして過酷さを増してゆくだけ。
いいこと等ない。百害あって一利なしという奴さ」
「おぼえとく!」こくこく
神官「でも人というのは自分よがりなものだ。
自分勝手にだけはならないよう努々気を付けるんだよ?」
「うん!わかった~」
そう私刑に関しての厳罰、逮捕となる理由を挙げる神官に
子供は納得したように、手を打って快活に頷き、笑って見せた。
辛い想いをした果てにここへ来た孤児達のことを考え、楽しめるようにと趣向を凝らされたそれを思う存分楽しむ為に、子は一目散に部屋へと走り出した。
緊急避難所は、各エリア市壁に加え、
中心地エリアの中心地ホテル、学舎(南東、1835ページ参照)、
雲王国エリアの領主邸、役所、治療場、神殿、闘技場、
外界エリアではウォーターパーク、研究施設。
そこでも各階創造が出来、神石で一人として欠かさず水も料理も送られる。←3339,3340ページ参照