第70章 新天地
だからこそ…今でもこう言って憚らない…
正能「最高の、尊敬できるっ(涙目)
偉大な父上だった…」ぽろっ
何度も思い返し、何度もその父上を持てたことを誉とし、最高をどこまでも目指す道を行くことを標としたのだ…
父上からも言われたように…
高杉という苗字に恥じぬよう…
最も高い一本杉にも負けないぐらい、大きく、高く、人として成長することを…
その在り方を、生涯貫き続けることを……
竹若丸「父上!//母上!//
私は、父上と母上と婚姻を結びとうございます!//」キラキラ
父上「!!?・・」←泡食ってる
母上「ふふっ^^//」←口元に手を当て嬉しそうに笑む
ごぉんっ!!!!←父上が竹若丸の脳天に拳を振り下ろす
父上「そのような軟派なこと言うでないわあ!!!」
竹若丸「わああああああああああああっ;;;;;」ギャン泣き
単純に、それぐらい好きだと伝えたかっただけなのに…
母上「まあまあ、5つ(数えでは5歳だが、今の数え方で4歳)の童の言葉ではないですか」
父上「くどい!
武士たるもの!そのような軟派な言葉は、半端に口を出していい訳ではない!!」腕組&ふいっ!←顔を逸らす
竹若丸「わああああああんっっっ;;
は~は~う~え~;;;」ひしぃっ!←駆け寄り抱き着く
母上「はいはい^^//;」なでなで
父上「…////」ぼしゅうう←竹若丸と母上に背を向けたまま赤面&蒸気が立ち昇る(実は内心嬉しかった)
母上「本当…素直ではないのだから//」ふふっ&くす←ぽつり小声
竹若丸「?」母上の顔を見上げ、首を傾げる
母上「何でもありませんよ^^」にっこり
誰にも聞こえない声でさも心底嬉しそうに語る声に見上げると、母上はいつもの笑顔で微笑まれた。
いつもの声色で、安らぎを与える手で、優しく撫でて下された…
と、母上のことを語っていた。
とても満ち足りた…最愛の日々だった。
それを妻と、子と、娘達と紡ぐ時が楽しみだった…
紡いだ思い出が、最大の宝物だったと…そう語っていた。
戦国の世を…私達だけは狂わず、生き抜いた証――
だからこそ…人の思想には染まらない、拘らない。
皆違う。
それを認め、見つめ、自由を認めている。己にも…
ただの感情を抑え切れず痛め付け笑う輩には、他を犠牲にして利を貪る輩には、成り下がらないと…