第69章 文明開化
ケイト「うん…
でもそれだと管理社会になってしまう。
私が目指すのは…管理なんてなくても、守れること。
だから…管理ではなく
虐待やいじめ、泣き寝入りさせられ続けている人々を助ける、『救済措置』だ。
誰も助けない、守ってくれない、見てくれない、心を意思を汲んでくれない、愛してくれない、大事に想われない、そんな人達を、そこから自動で助け出す。
子は、親とは異なる人格を抱く。人生を抱き、各々違った夢を抱く。
それを強制的に、自らを飾り立てる「道具」とする。人格を無視してでも求める。
そんな親から、守り抜く。
子の夢が悪いことならいざ知らず…それを応援もせず、頭ごなしに否定し、信じず、デメリットも覚悟の上で進もうとする意思を踏みにじっていい資格など誰にもない。
可能性を閉ざすのが親であってはならない。外で何度打ちのめされようと、否定されようと、生き抜けと応援し、寄り添い、その頑張りを、見てやれる存在でなくてはならない。
私は、そう思う…
理想に過ぎないかもしれない…でも、」
フィン「ああ…そうされたかったんだね」
ケイト「うん…
何でそんなに軽いんだよ…扱いも、何もかも…
実父に、いじめっ子に、彼に…いくらそう思ったかわからない。
いくら問うても、答えはなかった。
いずれにせよ…心無いものと扱うもの達は扱ってくる。
『される』相手の心を考えず、無視し、やりたい放題し、責任も取らず、いくらでも繰り返す輩の方が多い。
力を振るう先も、心あるもの。
振るうものも、先も、相手も、物でも、何であっても…
その心を亡くした時、人ですらなくなる。
それを好きだとされるものの心がわかるか?
それを正義とされる側の気持ちがわかるか?
それを抱くことを強いられるだけで既に、傷付け、無いものとしているのも同然だ。
私はそれが嫌いだった。
実父が外で猫を被り、いい人を演じ、カッコつけ、味方につけ、家庭内のこと全てまで正義であると語る姿が。
虐待されることも、性的なことも全て、私に正義がなく、意思も感情も抱くことさえ『悪』とされ続けられる!強いられ続ける現状が!!
泣き寝入りさせることさえも、正しいことと周囲は求める。誰も認めない。誰も厭わない。気にも掛けない!
いい父親だと言われ、なす術もなく!それを認める以外の選択肢を剥奪される!!