第69章 文明開化
ケイト「見えない場所で、バレないようにやって、周りを味方につけていくからね…」
フィン「結果、目に見えない虐待による苦しみも、痛みも、悪として扱われてしまう。
それ故の行動が、悪ならば悪。
そう表面上だけの問題として扱い、肝心の本質を見失い勝ちだ」
ケイト「虐待を受けた人にしかわかんないかもしれないけれどさ…
本当に悪辣卑劣なんだよね…
発言できないよう、誘導し、誰も味方に等ならないと洗脳を施される。いじめでも同様に…
その当時は気付けてなかったけれど…
事実、やるとすればそれしか発信方法がない。
声も出せない、助けを求めればチクリと罵られる。更なる力や数の暴力で返されるだけ。
何か指摘でもすれば感情でも出せば不足と捉えて、虐待では力で、いじめでは数で、高圧的な言動で御そうとしかしてこない。
相手の都合のみに振り回され続け、往々にして搾取しかされない。
逆にされる相手のことを考えることも、心に寄り添うことも、決してしない。
そもそもしてたら最初からそんなことしない。痛んで行動に移す前からやめてる。
「力で主導権を己だけ握れば満足か?
この戦いの果てに、何を望む?
己だけ思い通りに行けば満足か?
それに巻き込まれて泣き寝入りするしかない、何も言えないもの達のこと「は」考えなければ、全て善行か?
強いられ、虐げられ、往々にして搾取される。
それを力で押さえ付ければ楽しいか?
その在り方が破滅を呼ぶと!何故わからない!!?」
そう…言いたいね…
「されている人のことは考えず、与えた傷や心が目に見えないからと無いものとし、行うのが正義か」と問いたい。
共存したいのなら、共にこれからも生きたいと望むのなら
戦わないと守れないとしても、その後ででもいいから、気にしろよと言いたい。
虐待される人を0にしたい。
力を振るわれる側の心を無視しておいて、己の都合のいい時だけ力を貸せなんていう在り方はしたくない。
力を振るわれる先の心を、傷を、目に映らないからと、無いものとしたくない!!」
フィン「儘ならないものだね…
各家庭事情だから、首を突っ込みにくいというのもあるかもしれないが…
そういうのを察知する為の結界なんじゃないのか?」
ケイト「外でも減って欲しい」
フィン「それはかなりきつ…
いや、その為の魔術式か」