第69章 文明開化
ケイトもケイトで…
お陰で、今後防げる。
そう彼や初代のことを捉え出しているようだ…
ただ…好き嫌いだけは変えられないようで、「エレナごめん」と泣き崩れていた。
第二第三がポンポン出させられ続けていたから止む無しなのだが…;
今後に期待するのではなく、「反面教師とする」と何度も言い聞かせて、ようやく泣き止んでくれた。
いくら哀しんでも帰っては来ないのだから、生まれ変わった時に喜んでくれれば、と…立ち上がってくれた。
彼の魂には今後も何もないのだから期待しようもないんだが…
神様が消すしかやりようがなかった訳だし…
それは置いておこう…;
人の心や気持ちというのは、一人一人皆違う。
一人一人、大事にするように向き合えという話だ。
互いに向き合ってこそ、『和』は成り立つ。
嫌ならば距離を取ればいい。置けばいい。
それが一番傷付けないやり方だ。
変にしこりや溝、傷、軋轢を生むよりはいい。お互いの為にもなる。
ケイト「全世界地獄落ちでも、全世界の滅亡でも、
彼一人だけの問題ではなかったね。
それを諫めず支持して増長させる周りにも問題があった。
パッと見では気付けなくても、ちゃんと深い所まで見ないといけないんだよね…
気付けなかった問題が浮き彫りになって…
殺された人達の仲間、家族、ファミリーから大事な人が皆殺しされて、死に至った。
奥が深い…」
フィン「問題となる出来事があった場合
上っ面だけを見て、その背後関係を目に見えないからと無視して、正義としていい訳ではない。
SOSの可能性もある。
例えば…大衆の面前で、『大人』の女性からその父親である男性が食べ物を投げつけられていたので、間に入って壁になった。
この場合、糾弾されるべきは女性だと誤認されやすい。
大衆の面前でなければ、男性が虐待をしてこない状況にはなり得ないというのがみそだ。
『大人』なのに『大衆の面前』で食べ物を投げつける行動を取るのは何故か。
周囲は深く考えず実父を庇って被害者、女性が加害者とする。
だがその実態は幼い頃から虐待され続けていたSOS、一縷の望み故だった。
それを断ち切り更に傷付けた「悪」が、誤認して庇った人と周囲。
視野も認識も狭い人達の手によって、見えていない部分まで悪と決め付け、事実のように笑う。
簡単に裏返る」